2013年4月7日日曜日

緊急避妊薬の年齢制限を排除せよという地方裁判所の指示

4月4日、地方裁判所が緊急避妊薬 (一般名levonorgestrel、商品名Plan B One-Step, Plan B, Next Choice) の販売における年齢制限を廃止するようにと述べた。一旦2011年に一度年齢制限をなくす算段になっていたのに、保健福祉省のシベリウス長官がそれをくつがえしてしまったという経緯がある。(その頃小芋がかいたブログはこちら: http://koimokko.blogspot.com/2011/12/blog-post_9808.html

現在処方箋なしで緊急避妊薬が買えるのは、17歳以上の人に限られている。16歳以下の人は、処方箋がないと購入できない。この年齢制限ゆえに店の奥側の棚に置かれていて、薬剤師に身分証明書を見せないと大人の人でも購入できないという面倒なことになっていた。

地方裁判所の今回の指示が、一日も早く実行に移されて、緊急避妊薬が本当の意味でのOTC薬(処方箋なしで買える薬)になってほしいなと思う。

今回の裁判所の指示は、シベリウス長官が年齢制限撤廃をくつがえした判断について、「政治的に動機付けられた、科学的に不正当なものであった」と厳しく書いていたそうである。(NPR の記事 http://www.npr.org/blogs/health/2013/04/05/176325584/federal-judge-strikes-down-restrictions-on-plan-b

専門家団体が連名で訴えてきた効果が現れたか。(以前小芋が書いた関連記事はこちらhttp://koimokko.blogspot.com/2012/12/otc11.html

価格は40-50ドルするので、この点では中高校生への負担は依然大きい。(経済的に厳しい状況にある大人にとってもそうだが。)

なお、同じ経口避妊薬でも、ulipristal acetate (商品名Ella) の方は、処方薬のままである。

追記:当初「連邦裁判所」と記載していたのは、「地方裁判所」の誤りでした。英語ではDistrict Court です。2013年6月14日訂正。

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