2020年3月31日火曜日

ICU以外の医療者のためのクリティカルケア

ピッツバーグの位置するアリゲニー郡でもCOVID-19の感染者が毎日増えている。幸い増え方は国内の他の地域よりもまだ緩やかなほうだ。市は、公園のバスケットボールのhoop rim も外すなどして、social distancing をますます徹底するように頑張っている。

とはいえ、他州のような厳しい状況がいつ我が町にくるかわからない。もはや世界どこにいてもCOVID-19フリーゾーンはないだろう。COVID-19の重篤感染者が増えた場合は、今までICUなどクリティカルケアの経験のない医療者でも、適宜交代要員に入らざるを得ないことも考えられるので、今からクリティカルケアのモジュールをやっておこう、と同僚から連絡をうけた。

受講することが奨励されていたのが、Society of Critical Care Medicine が出している "Critical Care for Non-ICU Clinicians" という講座。


人工呼吸器のモードの説明なども入っている。同じ医療とはいえ、外来診療で子芋が日常的に使うボキャブラリーと、クリティカルケアでのそれはかなり違う。感覚としては、いきなり新しい外国語の講座を取っている感じ。

ニューヨークでCOVID-19による重篤な感染者の対応に日々果敢に立ち向かっている医師やNPのインタビューを見て、子芋もできることをしておかねば、とモジュールに取り組む次第。モジュールで得た にわか知識を使う必要とする日が来ないことを願いたい。

日本はアメリカよりも随分先にCOVID-19感染者対応の経験がある、いわば「先輩格」と思っていたら、最近になって遊園地が再開していたり、インターハイにむけた「闇部活」があったりするそうで、social distancing が生活のあらゆる面で徹底してきたこの辺りと比べると、とても心配になる。メディアは、買い占めに走る人の映像でパニックをあおるようなことをやめて、いかにsocial distancing が本人はもとより医療現場を助けるために大事かという情報を大々的に流すべきだと思う。

2020年3月30日月曜日

telemedicine 模索中

COVID-19による生活および仕事への影響が本当に著しい。子芋の職場でも極力診察はtelemedicine で行うように切り替わってきており、そのためどのツールを使うか、どのように医療費請求のためのコードを入力するか、などなど日に日にものすごくアップデートがある。メールと添付書類を読んで、自分なりに試行錯誤しているが、頭がとても消耗する。

いろいろなツールが紹介されたなかで、一番とっつきやすかったのは、Doxy.meというもの。他のツールの説明がややこしすぎて困惑していたなか、これは最初の設定がとても簡単で、実際に使うまでの苦労がほとんどなかった。先週3回使ったが、そのうち1回は画像だけつながって音声がなく、電話と併用して使う必要があった。


2020年3月24日火曜日

Headspace 無料版

COVID-19の猛威を鑑みて、瞑想アプリHeadspaceが無料で誰でも使えるコンテンツを増やした。医療職の人はもとより、自宅勤務、social distancing 、おまけにこのところの暗くて寒い雨の日々に疲れ気味なあなた、お試しあれ。(
https://www.headspace.com/covid-19

米国内で働く医療者でNPI(一人一人のNP/PA/医師らの背番号のようなもの)のある人は、さらに多くのコンテンツにアクセスできる。
https://www.headspace.com/health-covid-19

昨年末からHeadspaceを使い始めた子芋だが、あと数日で90日地点に到達だ。なんとなくイライラ落ち着かず、眠りに落ちにくい日も、Headspaceの睡眠シリーズのおかげで眠ることができている。

2020年3月23日月曜日

シュークリーム


とまとまんが週末シュークリームを作った。これが、なかなかいける味である。先日料理用品屋で買ったハーフ・シート・パンやシリコンのクッキングシートが早速役立っている。あの時は、その数日後に店が閉まる(COVID-19の影響で、生命維持に必要ないタイプの商店は休業するようにという行政からの指示)とは思いもしなかった。

2020年3月20日金曜日

COVID-19対策ゆえの身近な影響 その3

米国内でのCOVID-19感染確認数は1万4千人を超え、ペンシルバニア州も180人余り、ピッツバーグの在するアリゲニー郡でも18人。もはや、COVID-19にかかるかかからないか、というより、いかに遅れてかかるか、そしていかに重症にならないで済むか、ということを考えたほうがいいな、と思う。

COVID-19により、この1週間で生活のいたるところがガラリと変わってしまった。Social distancingという言葉がまるで合言葉のようになった。過去2回の記事を書いたときは、まだ平穏だったな、と思う。

あれから、レストランはテイクアウトまたはデリバリーのみの営業、人が集まる施設類(図書館、映画館、学校、スポーツジムなどは)は閉鎖、そしてnon-life-sustaining business すなわち生命維持に不必要な店・サービスも閉めるようにとの州知事の指示、バスの乗車も人と人の間隔を6フィート(約2メートル)とって乗るように、などなど。つい1週間ほど前に250人規模の集まりは中止するように、という話が、今では10人以上の集まりは持たないように、と。ただし、カウンティ(郡)レベル、州レベル、全国レベルでこのような指示のタイミングに時間差があったり、最初は「勧告」だったのが「命令」に切り替わったり、変化が著しい。

普段滅多に外食しない我々だが、今週は2回近くのレストランでテイクアウトして、ささやかながら地元サポートを試みている。しかし、休業を指示されてしまっている靴屋などの小売業や美容院などのサービス業は、再開するまでサポートのしようがない。

職場ではPEP(マスクやフェイスシールド)を不必要な場面でむやみやたらに使わないでセーブしろ、というお達しがある一方、同じネットワークの別の施設に行くと、受付の人から医療スタッフまでマスクを全員が付けていたりして、混乱がうかがえる。

子芋が見る患者さんの多くは婦人科的な内容がほとんどで、咳や呼吸困難を主訴に訪れる患者さんは基本的にいないが、クリニックに出向くことを恐れて、キャンセルまたは電話での受診への切り替えを要望する患者さんが増えている。上司たちもTelemedicine の環境を早急に整えるべく、動いてくれているらしい。


2020年3月16日月曜日

COVID-19対策ゆえの身近な影響 その2

昨日時点でペンシルバニア州でも60人以上のCOVID-19感染者が確認されて、州知事は州内すべてのK-12の学校(日本で言う幼稚園年長組から高校3年生まで)を今日から10日間休校にすると昨金曜日に発表した。

以下のTED Talk は、日本にいる姪っ子甥っ子たちの学校の休校が決まった際に、とまとまんが、見ると面白いよ、と勧めたセレクション。内容もさることながら、日本語や英語の字幕をつけたり、話している人のスピードも遅くできたりできるので、おすすめ。

Blind IBM engineer
https://www.ted.com/talks/chieko_asakawa_how_new_technology_helps_blind_people_explore_the_world/transcript

Japanese architect
https://www.ted.com/talks/shigeru_ban_emergency_shelters_made_from_paper

work for happiness
https://www.ted.com/talks/shawn_achor_the_happy_secret_to_better_work

good life
https://www.ted.com/talks/robert_waldinger_what_makes_a_good_life_lessons_from_the_longest_study_on_happiness


追記:州内全域のK-12の学校の休校はその後も続き、州知事は4月9日に今期(5-6月まで)いっぱい休校すると決めた。オンラインでの教育が再開している。

2020年3月13日金曜日

COVID-19対策ゆえの身近な影響

COVID-19対策で起きている、ごく身近なところでの影響

  • 日本に一時帰国していた友人は、帰宅後自主的に自宅で14日間自己隔離。その間パートナーはホテルに滞在し、そこから仕事に出勤。
  • 職場からは連日、ときには同じ日に複数回、COVID-19対策関連のメールがくる
  • 海外はもとより国内の出張や学会への参加は取りやめるよう、職場からお達し
  • この辺りの大学は、春休み後の授業がオンラインで行われることが決まった
  • 生活物資を買いに行く人で、スーパーが平日も混んでいる
  • 一方レストランやカフェは金曜日でも閑散
  • とまとまんの会社も、なるべく自宅勤務するようにお達し
  • 自宅勤務者が増えているとあってか、ラッシュ時間も道がすいている
  • Motownのコンサートは10月に延期に






    2020年3月8日日曜日

    カスタード

     我々が今住んでいるアパートに以前住んでいたB夫婦を招いて、家でご飯をした。メインは皮から作った餃子。(写真なし)

    デザートは彼らが作ってくれたフルーツタルト。今回初めて作ったらしいが、とまとまんが「アメリカで今までに食べた中で一番おいしいスイーツ!」と絶賛するくらいおいしかった。(写真上)

    カスタードがあまりにおいしかったので、レシピをもらい、まずはカスタードの部分だけ再現してみた。こんなに簡単にできるとは。(写真下)
    人を招くと家がきれいになるので、これからもどんどん招こうと思う。

    手作り乾燥芋と、乾燥芋の歌

    今まで書いたことがあったか思い出せないが、乾燥芋(干し芋とも言う)が子芋は大好きだ。年末にとまとまんの母が芋から自分で作った乾燥芋を差し入れてくれたが、普段はなかなか手に入らない。

    とまとまんの提案により、ここらへんのスーパーで売っている一般的なサツマイモを使って作ってみた。

    まず、サツマイモ丸ごとゆでた。
    そして薄切りにして、
    乾物制作用のネット(これは昔日本で買ったが、ずっと使ってなかった)に並べて干した。

    手順はこれだけ。

    味は大ヒット。芋の種類は違うのに、出来上がりの品は、とまとまん母製に劣らない。日に日に食べて、3日で食べつくした。

    とまとまんが、長渕剛の『乾杯』の替え歌を以下のように作ったので、ご紹介する。


    かんそういもに 思いを寄せて
    食べつくせぬ 青春の日々
    時には焼いて 時にはそのまま
    たらふく食べた あの日

    あれからどれくらい 食べたのだろう

    開けた箱を いくつ数えたろう
    ふるさとの芋は 今でも君の おなかの中にいますか

    かんそういも 君の人生の

    おいしい おいしい おやつになり
    かなりかなりお腹がすいてき始めた
    君に幸せあれ