薬の認可等を担当しているFDA(食品薬品局)は最近この規定をとっぱらうということを決めた。が、きのう保健社会福祉省のシベリウス長官がこれを無効にしてしまった。政治的、宗教的プレッシャーが相当かかっていたのだと想像するが、科学的な情報よりも政治・宗教勢力が買ってしまうことが残念でならない。
10台の女性にとって、ただでさえ現在の緊急避妊薬の価格(40-50ドル)というのは高くて届きにくいのだが、処方箋を手に入れないかん、というのは本当に大変なことなのだ。まだ都市部に住んでいて、バスにのって Planned Parenthood とか わがオフィスみたいなところに来られればいいが、田舎だとこういう場がそもそもすごく遠くにしかなかったり、あってもそこにいく交通手段がなかったり、診察費用が心配で受診できなかったり(わがオフィスでは18歳未満の無保険ティーネージャーにある程度のサービスが無料で提供できるがそういうことを知らない人も多いだろう)、処方箋を手に入れるってのは本当に難儀なのだ。
副作用が極めてすくない、安全なこの薬を、一番必要としているかもしれない10台の子たちにわざわざ届きにくいようにしている政策に腹が立つ。
私ができることは学会などの専門家集団をとおして政治家や世間にうったえ続けること(メールでの意見、署名など)、診察室でせっせと緊急避妊薬の話をすること、前もって処方箋を書いて患者さんに渡しておくこと、それから10台の子どもをもつ患者さんにもせっせと話をすること。
「緊急避妊とはね」と自分から説明するのではなく、「緊急避妊について何でもいいから知っていることを言ってみて。」と患者さんに尋ねる。すると、それはそれはいろいろな間違ったウワサが明らかになる。24時間以内じゃないといけない、とか、これは妊娠中絶といっしょだ、とか、将来妊娠できなくなる、とか。チッチッ! 避妊失敗から5日間は効果が期待できるよ(もちろん早いに越したことなし)、すでに成立している妊娠には効果はない(悪影響もない)よ、緊急避妊薬の使用によって将来の妊娠に影響することはないよ、と誤解を解いていく。
こんにちは。
返信削除看護学専攻の大学一年生です。
この前の授業が避妊についての内容で、安全日があるかどうか患者さんに聞かれた場合、どのように答えるかというグループワークでした。
…知識の重要さを思い知りました!!
グループで話し合っていたら、「そういえばこんな噂あったよね!!」という感じで、間違った情報がたくさんあり…
私たち10代の女性は、もっと知っておくべきことがたくさんあるし、間違った情報もたくさんある社会にいるんだということを意識しないといけないと思いました。
避妊については、なかなか人に聞けないし…で、私も(たぶん周りの子も)知らないことがたくさんあります。
「人に伝える」ということはとても重要で、本当カッコイイことですね!
素敵です!頑張ってください!!
りえさん、コメントありがとうございます。授業で避妊について学ばれたとのこと、とても嬉しく拝読しました。りえさんのおっしゃる知識の重要性とともに、得た知識をどう行動に取り入れられるか、というのが避妊の成功に欠かせないツボですね。これは生活習慣すべてに共通することですが。
返信削除ぜひぜひ今回学ばれたことを、早速周りのお友達やより若い人たちとシェアしてくださいね!