2021年1月11日月曜日

メリーさん旅立つ

メリーさん(仮名)は、子芋がアトランタから西ペンシルバニアに引っ越してまもなく、雪の日にうっかりロックアウトしてしまったときに救ってくれた近所のおばあさんだ。その1年後、ピッツバーグに子芋が引っ越したのちも、何かの帰りに立ち寄ったり、電話・手紙でずっとつながっていた。

今日、普段と違う時間帯にメリーさんから電話がかかってきた。出ると、メリーさんではなく、メリーさんの息子さんだった。メリーさんは年末脳卒中で入院し、その後COVIDに感染し、週末静かに息を引き取ったと。子芋に電話するようにと頼まれていた、と。

最期に話したのはThanksgiving の頃だった。いつもの元気な声で、"My sons says I'm too independent!" と相変わらず言っていた。クリスマス前に出したカードの返事がなく、年明けに電話した時も出なかったので、また入院したかな?とは思っていたが、亡くなってしまったとは。

メリーさんは子芋と50歳違いだったが、本当に友達だった。

メリーさんの部屋はいつ行ってもホテルのように片付いていた。体調がすぐれなくて落ち込み気味の時も、ひ孫のためにスクラップブックを作ったり、言葉探しのパズルに熱中したり、と一人でもできる楽しみを見つけるのがうまかった。

昨秋は映画『影武者』を見て、映画はよかったんだけど、「カゲムシャ」ってイタリア語で「やわらかいウンチ」のみたいに聞こえる、と大笑いしていた。(cacca moscio?)  メリーさんは小さいときにおばさんとイタリア語で会話していたらしい。

人間の死亡率は100%だし、90歳代だし、旅立ちは「おかしなこと」ではないけれど、やっぱり悲しい。

メリーさんに関する過去のブログ記事

メリーさんの口癖
  • Everything has a reason.
  • I pray for you.
  • People these days have forgot about respect. You've got to have a respect.
  • My son says I'm too independent but I can't help it. I've always lived my life independent. 
  • I have to take my medicines, so I'll let you go.
  • We shall talk again.
  • Be careful!