2013年9月29日日曜日

10km レース

The City of Pittsburgh Great Race に2年ぶりに出た。最高に気持ちよい天気だった。前に一緒に走った友達たちの顔を思い浮かべた。

走る前のすごくワクワクする気持ち、紅葉の中ほんのり涼しい空気の中を走る爽快感、沿道の応援で力がぐっと湧く感じ、ゴールしたときの充実感ーーーとまとまんにも一度ぜひ味わってほしいなぁ(走らなくてもせめて沿道で)、と願って来たが、まだその夢は叶っていない。

参加賞のTシャツが、前回のに続き今年も私にとって巨大だったので(Sサイズなのに)、これはとまとまんのものになります。くすん。

2013年9月27日金曜日

電子カルテの種類による違い

前職と今の仕事で、2つの全くことなる電子カルテと出会ったことで、同じ電子カルテといえども銘柄によって使い勝手はまったく違うということを身をもって感じている。

1つしか使わないと、電子カルテに共通する一般的な問題なのか、その特定のシステムそのものの問題なのかが全く見えないので、余計に辛いと思う。自己嫌悪にも陥りやすい。(わたしゃ、かなりそうでした。)

Medscape にLaura A. Stokowski, RN, MS さんの書いた Electronic Nursing documentation: Charting New Territory という記事は、私にとってタイムリーで、とても興味深く読んだ。NPというよりは一般看護師の声をいろいろ拾って書いてくれている。
http://www.medscape.com/viewarticle/810573

2013年9月26日木曜日

経過観察のしやすさ

前の職場と現在の職場で、いろいろと違いがあるが、ここにきて経過観察や再診がとてもしやすくなったというのは一つの大きなメリットである。

なんといっても、大学キャンパス内に立地しているので、患者さん達の多くはすぐその辺に住んでいる。何日後 ないし何週間後にまた来てね、と頼めば多くの場合二つ返事で可能である。

たとえば、体の不調がいろいろあって、1回の診察時間ではそれらすべてをカバーしきれないとき、1番困っている問題点ひとつふたつにだけ焦点を置いて対応し、残りは次回、ということがしやすい。また、どの避妊方法を使ってみるかなかなか決められない患者さんには、一通りのディスカッションのあと資料やウェブサイトを紹介し、ほな次回までにもうすこし考えてきてみてね、と言えば素直に受け入れてもらえる。

前の職場では、仕事の予定を一生懸命やりくりして時間を調整し、遠くからバスに乗ってやって来て、この1回の受診で出来るだけのことを網羅して帰らなくてはならない、という切羽詰まった患者さんも少なくなかった。しかも、1回の診察にあてがわれていた時間は、今の職場より短かった。患者さんの要望になるべく応えるべく、短い時間で出来る限りのことをしようと私も頑張っていたけど、今思うと、一体どうやってやっていたのか、ふと不思議に思うほどだ。

今だって時間に決して余裕があるわけではなく、時間の使い方は毎回毎回勝負である。でも自分が信ずるまっとうな質の仕事がより行いやすい環境で働けるということは、本当に嬉しいことである。

2013年9月25日水曜日

はじめての中国語教室

図書館がやっているスペイン語教室にたびたびお世話になって来た。ところが現在の職場ではスペイン語のニーズよりも中国語のニーズの方がはるかに高い。それで、今月から思い切って中国語教室にも顔を出すことにした。

初級、中級、会話クラスと3つのレベルがある。もちろん私は初級である。先生は皆熱心なボランティアで、なんとその数は生徒の数に匹敵するほどである。非常に熱心に教えてくださるので、こちらのやる気もぐっと増す。

月2回、1回たったの1時間だけなので、これだけではなかなか前進できないが、ともかく最初の一歩を始めたことに、自分で自分に拍手。

ちなみに、自己紹介の文を習う中で、中国語で 「工作」は仕事という意味と知り、おどろいた。


2013年9月24日火曜日

朝トイレに行かない学生

大学内のクリニックで働くようになって、朝一度も排尿しないまま来所する女性の学生が珍しくない、という事実に驚いている。「尿検査をするかもしれないから、わざと貯めておきました。」というよりは、朝起きて出かける前までにおしっこをする習慣がない、という感じなので、ますますびっくり。

若い女性はただでさえ膀胱炎になりやすいというのに、尿を一晩以上の長時間キープしてしまっては、ますます「膀胱炎さんいらっしゃ〜い!」ではないか!! 

膀胱炎の予防として、陰部の拭き方とか、セックスの前後には排尿しましょうとか、水分をよく取りましょう、という話をするのはごく一般的だと思うが、「朝まず起きて、排尿してますか? してない? ではこれからはそうしてみましょう。」というのも私のなかでルチーンのセリフになりつつある。

2013年9月23日月曜日

布ナプキンのサイト

月経用の布ナプキンを愛用されている方、または関心のある方へ、

カラフルな布ナプキンを販売しているカナダのウェブサイトがありました。
http://lunapads.com

日本で布ナプキンを検索すると、何社ものサイトがでてきて、かなりの大きなビジネスになっている様子がうかがえる。

2013年9月22日日曜日

太極拳教室初日

前からずっと太極拳をやってみたかった。今日ついにその夢がかなった。
8回シリーズの太極拳教室。場所は、なんと植物園。

先生は10余人の生徒の名前を一気に覚えた。すごい。特に、「小芋」という名前を一発で覚える人は稀である。

動きは簡単そうで、むちゃ難しい。1日15分くらい練習するようにとのこと。

2013年9月21日土曜日

バレエ留学

バレエ(踊りのバレエ、ね)を学ぶために留学中の日本人高校生2人と出会う機会があった。高校生にして特定の目的意識を持って学んでいる姿に頭が下がる。

寮で晩ご飯は出るが、朝昼は自分でやりくりしないといけないとのこと。なのに外出は3人組になって行動しないといけないらしい。食料品の買い物に行くだけでも一苦労かとおもう。

来週末はおかずを大目に作って、差し入れにいきたいと思っている。切り干し大根の煮物とか食べる?って聞いてみたら、大好きだと返事が返って来た。

2013年9月20日金曜日

お月見

中国人の友達がお月見をしようと誘ってくれた。くたくたの金曜日の晩に、ご飯も食べさせてくれるなんて、もう願ったりかなったりである。

中国では中秋をかなり盛大に祝うそうだ。恥ずかしながら、月餅が中秋の名月のときに食べる代表的なお菓子だということを、私は今まで知らなかった。中国でのお月見の祝い方を聞きながら食べる月餅の味は、格別だった。

雨・霧の日の多い中、今週は何回か見事な月を眺めることができて、とても幸せな気持ちになった。

2013年9月19日木曜日

職員向けのキャンパスツアー

大学内では、高校生やその親向けのキャンパスツアーをよく見かける。このたび、最近就職した職員向けのキャンパスツアーがあり、参加してきた。

通常のキャンパスツアーと同様、担当の学生さんたちが案内してくれて、1時間半くらいかけてキャンパスを回った。学生さんたちは、ガイド虎の巻を手に持ってはいるものの、アドリブでいろいろと学生ならではの情報を加えて説明してくれるので、とても面白かった。

キャンパスの全体像がざっと分かってとてもよかった。

2013年9月18日水曜日

旦那さんに悪い?

日本にいる私の某親戚は、私が結婚後に留学したり、米国で仕事をしたりしていることに関して、「旦那さんに悪いじゃない。」「旦那さんはいいって言っているの?」とよく言う。

妻は夫の許可を得て行動するものだという考えが根底にあるように伺える。

時は2013年。

妻が許しを請うでも、勝手をするでも、夫が許可を与えるでもなく、
互いが話し合えることが一番大事だと私は思う。

宇宙飛行士の向井千秋さんとその夫で病理学者の向井万起男さんの本を昔読んだことを思い出す。(なんだ?と思う方は、『君について行こうー女房は宇宙をめざした』とか、2人の訳本『4001の願い』などを見てみてください。)

この前行った友達の送別会の席で互いの仕事の話をしていたとき、友達の友達が
「いい仕事しているねぇ。私がいうのもなんか変だけど、ありがとう!と言いたいよ。」と言ってくれた。こういうことをもしも家族が言ってくれたら、どんなにか嬉しいだろう。

翻って現実はそうではない。先の某親戚は、「いつ帰ってくるの?」とは聞くが、私の「今」、たとえば生活や仕事の様子にはとんと関心がない。ゆえに、私はいつも罪深い気持ちで心が重くなる。「夫に迷惑をかけ、悪いことをしている、聞き分けのない小芋め。」というメッセージを受けとめるのは、右の耳から左の耳に流すだけでも十分ずっしりと重い。

2013年9月17日火曜日

ナースたちのポジティブ発言

「小芋さん、I enjoy working with you! We are so glad to have you! (一緒に働けて嬉しいわ!)」とナースたちに言われると、私はますますハッスルする。(日本語に訳すと小恥ずかしいが、こういうことをあっぴろげに言うのは、英語の得意技。)

それにしても、これが初めて出会ったときの社交辞令的な発言でなくて、かれこれ3−4週間たっても言ってもらえるのだから、私は幸せ者である。

優秀なナースたちと一緒に働くと、本当に仕事がしやすい。他のclinician (NP/PA/医師)もナースたちを絶賛している。患者さんの主訴から、スタンディングオーダー(あらかじめ決められた約束指示)でできる検査(妊娠反応検査、尿検査など)を行った上で患者さんの準備を整えてくれるので、その検査結果を踏まえたところから患者さんとの話が進められる。また、カルテに書き留めるに書き留められなかったちょっとした患者さんの「印象」とか、患者さんの言動から感じた「勘」を随時教えてくれたりもする。

メディカルアシスタントたちもナースに鍛えられて大変健闘している。が、やはり知識&クリティカルシンキングのベースはナースにとても歯が立たない。

2013年9月16日月曜日

「もし万一今のお仕事に不満足でしたら、、」

冬から春にかけての転職活動のなかで、州内外の仕事、それも大学のクリニックに主に的を絞って応募していた。電話面接にさえ進まなかったものが多々あり、電話面接で自爆したものあり、逆にこちらから願い下げたものあり、また電話面接から実際の面接に進む手前で小休止しているものもあった。今のA大学のオファーを5月に正式に受諾してから、他の求人先には就職を決めた旨を連絡した。

ところが今月になってから、そのうちの一つB大学から連絡があった。「新しいお仕事はいかがでしょうか。もし万一満足なさっていないようでしたら、本校のポストはまだ選考段階にありますので、改めて御一考頂ければ幸いです。」と。

私の心はすでに今のA大学での仕事に本気で腰をすえて取り組むということで堅く決まっていたので、最初は単純に断ろうと考えた。が、一応信頼する友人に相談したところ、前回の電話面接では十分聞けなかったことをこの機会に質問すべき、と助言してくれたので、なるほどそうか、と思って本面接で聞きたかったことを誠実に質問した。

すると、まことに丁寧な回答がB大学から速攻で返って来た。そういういくつかのやり取りのあと、「熟考のすえ、やはり今得たA大学のポジションで頑張りたいので、せっかくですが今回は辞退いたします。」と返事をした。それにたいする返事がまた非常に丁寧で、感銘を受けた。

バーンアウトして、身も心も泥沼状態の中でもがいていたころのことを思うと、今の仕事に恵まれて、また別の組織も自分を求めてわざわざアプローチしてくれたという事実は、自分にとってものすごく大きな励みである。また、今回B大学とメールのやり取りはとても勉強になっただけでなく、やり取りできたこと自体が自信になった。(実際考えたり書いたりするのには時間と気力がいったけどね。)

2013年9月15日日曜日

ヘリコプター・ペアレント

以前勤めていた婦人科クリニックでは、未成年の患者さんの母親との関わりが難しいと感じることが時々あった。たとえば、

・患者さん(娘)自身はセックスを近いうちにするつもりはなく、避妊薬はまだ要らないと思っているのに、母親が強い危機感から(娘にボーイフレンドがいる事実や、自分自身が10代で妊娠した経験など)、娘に避妊薬を処方することをいわば強要するケース

・未成年であっても、避妊の相談や性感染症の検査に関しては、患者さんの守秘義務を守ることが法的に義務づけられている。ゆえに、母親たりとて私は診察の内容や検査結果を患者さんの許可なく話すことはできない。にもかかわらず、「私は未成年の娘の親だ!!」と情報開示を強要するケース

大学キャンパスに移って以来、患者さんのほとんどは18歳以上の成人なので、上記のような母親対策は不要になると思っていたが、まったく甘かった!

さすがに診察に付き添ってくる母親はまだ経験していないが、有事の際に急降下して駆けつけるヘリコプターのように、離れて住んでいても子どもと密に関わっている、いわゆる「ヘリコプター・ペアレント」が珍しくないもよう。子どもが親離れできてないというよりは、親が子離れできてない印象を受ける。

患者さんが自分の言葉で苦なく母親に説明できるくらい自分の症状や治療方針について芯まで納得しているか、迷いや不満はないかーーー患者さんの言葉や表情から私がどれだけ読み取って対応できるかが試されている。

2013年9月14日土曜日

虫シリーズ4: ライム病

皮膚病変をみて自信が持てないときに、他の医師やNPを引き連れて来て一緒に考えてもらうことのメリットを昨日書いた。それと合わせて私がとても感謝していることは、少し珍しい皮膚病変があったときに、他の医師やNPが患者さんの許可を得た上で私を診察室に呼び込んでくれること。ぜひ見て目に焼き付けておきなさい、と。

ライム病の患者さんとも、まさにそんなふうに某医師が私を呼びに来てくれたことで出会えた。

その医師は私が患者さんの部屋に入る前に、こういった。「小芋、ちょっとヒントというか、患者さんの情報を教えてあげよう。患者さんは、森でのキャンプから帰った後、パートナーとお互いにマダニに食われていないかお互いの体を点検したそうだ。そしたら体の表面にまさにマダニが見つかったので、それを手でとったそうだ。その後発疹がでてきた。ほな実際に見て、何だと思うか言ってごらん。」

ヒントがあまりに教科書的なセッティングだったので、部屋に入る前にライム病かなと思い浮かんだが、患者さんはまことに見事な教科書通りのbull's eye 様の発疹(遊走性紅斑)を呈していた。

こういう一手間を惜しまず、私をぐいっと鍛えてやろうと思ってくれているメンターたちと、それに協力してくれる患者さんたちに頭が上がらない。

2013年9月13日金曜日

虫シリーズ3: 疥癬

疥癬と書いて、「かいせん」と読む。

ダニが人の皮膚のなかにもぐって寄生し、皮膚の中にトンネルを掘って移動する。むちゃくちゃかゆいことが多い。どこで感染したか分からないこともあれば、パートナーから感染したことが明らかなことも。

南京虫と同様に、服や寝具の洗浄や寮やアパートの駆除対策が必要。

皮膚疾患を見つけたときに、もし自分の頭の中が???であっても、他の医師やNPを呼んできて患部を一緒に見て考えてもらえるのが、今の仕事のとてもいい点のひとつである。

2013年9月12日木曜日

虫シリーズ2: アタマジラミ

患者さんは夏休み中に海外のユースホステルを利用しながら旅行をしていたそうだ。某国のユースホステルではアタマジラミの発生が多いらしいので、念のため見てほしい、ということで、ご本人はあくまで無症状。

成長したアタマジラミは見つからなかったものの、卵が多数あった。卵は一見フケのようにみえるが、フケのようにぱらっとは落ちず、かなりしつこい粘着力があるように思えた。

2013年9月11日水曜日

虫シリーズ1:南京虫

大学のクリニックに移ってから、虫たちと対面する機会が格段に増えた。

まずは南京虫について。英語ではbedbug という。その名の通り、布団をかぶって寝ている間に、ヤツは人を食らう。

皮膚の発疹が数個ずつのまとまりに見られることが多く、私のあるメンターは患者さんの発疹を指差しながら、「ほれここに朝ごはん、ここに昼ご飯、そして晩ご飯という感じの集団にさされるのが南京虫の特徴だよ。」と患者さんに説明していた。

ある患者さんは、ベッドの端に潜んでいた南京虫をZiplock のビニール袋に入れて持って来てくれた。顕微鏡で見ると、それは見事な(?)教科書通りの南京虫の顔カタチが確認できた。

南京虫と診断が下ったら、寝具・洋服の洗濯・乾燥機での乾燥とともに、アパートや寮の管理者に駆除対策をしてもらわないといけない。結構大掛かり。

南京虫は、旅行者とともに国内旅行はもとより海外旅行にも付いていけるので、誰しもいつかどこかのホテルや旅館で南京虫とコンニチハする可能性あり。

2013年9月10日火曜日

ビデオ:「HPVワクチンはガン予防」

日本の厚生省はHPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)の積極的推奨を中断しているが、米国CDCはますます積極的にワクチン接種を推し薦めている。
こちらはYou Tube に公開されている30秒のビデオ。
http://www.youtube.com/watch?v=ULbB0SdVe94&feature=youtu.be

2013年9月9日月曜日

肘より細いものを耳の中に入れるな

米国内に限ったことか、英語圏内に共通することなのか突き止めていないが、「肘より小さい物を耳の中にいれるな。」ということわざ(戒め?)がある。(Don't put anything smaller than elbow in the ear. )もちろん肘が耳に入るわけはなく、つまりは耳には何も突っ込むな、という意味である。

竹製や金属製の耳かき、あるいは綿棒で耳を掃除するのが一般的な日本の皆さんは驚かれるかもしれない。

しかし実際には、「やるな」と言われてもついやってしまう人も少なくなく、綿棒使用時に余計に耳垢を奥に詰めてしまうケースも少なくない。

今勤めている大学内のクリニックでは、このような患者さんの耳の洗浄を看護師が担当している。来院数日前に耳垢を柔らかくする点耳薬(薬局で処方箋なしで手に入る)を数日間使って、それから洗浄すると、ベスト。

ちなみにクリニックでは看護師が様々な場面で活躍していて、耳の洗浄はそのたくさんのの役割のひとつである。

2013年9月8日日曜日

皮膚病変の描写の仕方

昨日は同僚Aさんの優れた点を書いたが、今度はBさんのことを書く.

Bさんに際立つのは、カルテ記載の素晴らしさである。丁寧かつ簡潔な表現で情報をかっちりと書く。例えばちょっとした皮膚病変について書き記すにも、絵を描かずして、言葉だけで、場所・大きさ・形・性質を言い切る。もしBさん意外の人が後日患者さんを診察することがあっても、前回と比べてどう変化したか、していないかなどの判断基準に困らないだろう。

電子カルテ上のチェックリスト方式では表現しにくいタイプの情報も現実には多々あるわけで、言葉で丁寧かつ簡潔に記載するBさんの表現力に学ぶところはとても多い。

2013年9月7日土曜日

患者さんの顔を読むということ

今私をトレーニングしてくれている何人かのスタッフそれぞれからいろんなことを学んでいる。

なかでも、Aさんの診察&コミュニケーション技術はピカイチである。個々の細かい技術ももちろん素晴らしいのだが、それにも増して光っていると私が思うのは、患者さんの顔を意図的にしっかりとみて、そこから患者さんの意志や気持ちをガッチリとつかむところだ。

コミュニケーションの基本として、患者さんの顔や目を見るというのは基本中の基本だが、Aさんの目の鋭さはただ視線を合わせる、という程度のものではない。コンコンとドアをノックして、診察室に自分が入った瞬間に患者さんを一目見たときの印象を意識して大事にしている。また、患者さんの気持ちと発言のズレを見事に見抜く。その見事さと言ったら、ない。

私の文章能力では、Aさんの素晴らしさを十分書き表せない。

2013年9月6日金曜日

いつ産むか、どれだけ産むか

日経メディカルのウェブサイトで、医師の色平哲郎氏が「医のふるさと」というタイトルのブログを書いておられる。

7月29日付けの記事の中に、出産にまつわる世間の意識に関して著者自身が詠んだ歌があり、大変共感したので、紹介したい。

(ここから引用)
先日、私は自身のフェイスブックに、詠み人知らずの次のような戯れ歌を載せてみた。
若く産んだら“若すぎる”
遅く産んだら“遅すぎる”
一人産んだら“一人だけ?”
沢山産んだら“やってける?”
一人で産んだら“父親は?”
産まなかったら“かわいそう”
とかくこの世は棲みにくい
(引用おわり)

原文はこちら

この歌を見ていると、いままで出会ったいろんな患者さんの顔、それぞれの人の葛藤が脳裏によみがえってくる。


2013年9月5日木曜日

前回歯医者に行ったのはいつ?

健康診断用紙の問診事項のひとつに、「前回歯医者に行ったのはいつですか?」という質問項目がある。

この質問に「いつだか覚えてない」とか「えーと、5年くらい前かな?」と答えるアジア某国の留学生が珍しくない。とくに来米直後から1−2年の場合、定期的に歯医者に行って検査やクリーニングしてもらう、という習慣がある学生がとても少ない印象を受ける。ぱっと見るからに歯垢がたまっていたり虫歯があったりする学生をよくみる。

ここから察するに、彼らの母国では歯が痛くなったりなどの何か問題が発生して初めて歯医者に行く場合が多いのか。日本もその傾向が割とまだ強いように思うが。

それ以外はとりたてて健康問題があまりないことが多いだけに、歯と歯茎の不健康さが余計に目立つ。歯科医療を勧めることの重要性を感じる。

2013年9月4日水曜日

靴下を引っ張れ??

スタッフが「Pull socks! (靴下を引っ張って!)」と突然言うのだが、どうも話が噛み合ない。何かと思ったらそれは、「pulse-Ox(ygen) 」すなわち血中酸素濃度を測るパルスオキシメーターのことをそのように呼んでいるのであった。

人生で経験した最大の聞き間違いには及ばないものの、大関クラスの聞き間違いであった。

ちなみに私が過去に経験した最大の聞き間違いとは、
「今日、パン作ってん。」と言ったのに、「今日、パンツ食ってん。」と勘違いされてしまったことである。いくら食いしん坊な私とて、パンツは食べませんよ。

明日からまた真面目な記事を書きます。

2013年9月3日火曜日

日本のテレビドラマにNPが登場!

フジテレビの『救命病棟24時』というテレビドラマに、NPが登場しているという情報を日本の恩師のメールで知った。なんでも、救命センターの看護師長が、米国でNPの資格をとった経歴の持ち主、という設定なのだという。

こちらに登場人物の一覧があり、桜庭睦子という看護師の顔写真をクリックすると、彼女のプロフィールが出る。
http://www.fujitv.co.jp/kyumei24/chart/index.html

このドラマ見た方、ぜひ感想を教えてくださいな〜。

2013年9月2日月曜日

自分を変える最速の方法

Dan Miller の過去の Podcast (オンライン・ラジオ)を聞きながら走っていたら、次の言葉の部分がビビビと耳に入ってきた。

The fastest way to change yourself is to hang out with people who are already the way you want to be.
(小芋訳:自分を変える一番早い方法は、自分がなりたい姿にすでになっていると一緒に過ごすことである。)

これはLinkedIn 創始者のReid Hoffman の言葉だという。

今、私を監督してくれているナースプラクティショナーと医師は、二人とも臨床家としても、人間としても、非常に優れた人たちだといういう印象がある。この人たちの元で日々学べて、なんて自分は恵まれているんだ、とこの2週間何度も思った。そんなわけで、先の言葉がひときわ耳に響いたんだと思う。

昨日より今日、今日より明日、よりよいナースプラクティショナーになりたい。

2013年9月1日日曜日

去年の自分に勝利

先週末、かなりローカルな5kmレースに出た。日本帰国中は暑さのあまりすっかりランニングをさぼり、ピッツバーグに帰ってきてからもまだ3回くらいしか走っていなかったので、がんばらずに楽しんで走ろうと決めていた。が、意外と調子がよかったので、中盤からだんだんペースをあげていって、ゴールまでそのまま行けた。

タイムは自己ベストには遠いものの、去年の同じレースの記録よりは早く、嬉しい結果となった。

ゴールのあと、バナナとベーグルとシャーベットを堪能したことは、いうまでもない。
ホットドッグやバーベキューは、列が長過ぎて今回もあきらめた。(待つの苦手。)