2009年10月30日金曜日

刑務所より

刑務所や少年院のようなところから、職員の人に付き添われて来られる患者さんがときどきある。診察上必要なときは、職員の人にお願いして手錠を外してもらう。診察する者として、ちっともどきどきしないといったらウソになるけど、目立つ格好で、職員に前後を固められてオフィスにやってくる患者さんのほうは、もっと複雑な心境であろう。

先日、ER 受診後のフォローアップとして来られた患者さんがあった。なぜ ER に行ったのか、そこでどういう診断や説明を受けたのか、それを聞かないことには何事も始まらない。どうしてERに行ったのか、という部分はもちろん患者さんが話してくれたのだけど、医療者からの説明はまったくなかったと言うので、私は驚きを通り越して、憤りを感じた。

診察や検査をしておいて、まったく患者さんに説明をしないなんて、ありえるだろうか? 刑務所から来ている患者さんだって、診断内容や、どういう検査をしたか、なぜその検査をしたかとか、説明されて当然ではないだろうか?

ERから検査結果を元に、「ERではこういう検査がされました、結果はこうでしたよ。」と伝えるのだが、ERから私ら宛てのサマリーがあるわけでもなく、あくまで検査結果から診察時の様子を私が「推察」する感じで、とても もどかしかった。検査をやりっぱなしで、サマリーも作らずに、フォローアップは診療所に行ってね、なんてひどくない? 

もっとも、患者さんが話を曲げたり誇張したりしている可能性もないわけではない。けど、私は患者さんの話を聞くところに寄って立つほかない。

話を聞く限り、ERでの対応は、とても差別的な印象を受けた。医療提供者としては、患者さんの背景に限らず、やるべきことはやって当然とおもうのだけど、私が変なのだろうか??

2009年10月28日水曜日

具合の悪い患者さん

今日は具合の悪い患者さんがすごく多かった。一口に具合の悪いといっても、内容も程度もいろいろなのだが、特に具合の悪い妊婦さんが何人も続くととても疲れる。

妊婦健診というより、妊婦病診 といったほうが適切だ、なんて思ってしまった。

2009年10月27日火曜日

10月は乳がん啓発月間

10月は、アメリカでは National Breast Cancer Awareness Month、日本でも乳がん月間という名前で、乳がんに対するみんなの気持ちと知識と理解を高めるためのいろーんな取り組みがされている。

地元の病院や地域のグループと協力して、情報提供と検診を行うイベントを開いた。病院のなかに乳がんに関するパネルや資料を集めたテーブルを用意し、また乳がんと子宮頚がんの検診をする(私の役目)のだ。診察の後、同じ建物の中で即マンモグラムを受けてもらえるところがすばらしい。

乳がん啓発のテーマカラーであるピンクにこだわった、ピンクレモネードと、ピンク色のクッキー。結構人気。

2009年10月26日月曜日

日本のメディアによる取材

飛行機を乗り継いで、そしてピッツバーグ空港からはレンタカーを1時間近くも運転して、は・る・ば・る 日本から某記者さんが取材に来られた。

オフィスマネジャーは張り切って軽食を用意し、会社本部からも渉外担当のスタッフが来るなど、スタッフ一同 記者さんを大歓迎。

しかしながら、予約数はいっぱいで、特に後半が忙しくて、記者さんにあまり説明もできず もどかしかった。

診察のあと、夕飯を食べに行き、そこでインタビューのつづき。

NPの活動はとっても多様で、私がやっていることは そういういろいろあるNP の役割のほんの一例に過ぎない。ミニ医師と言うにはだいぶ違う、NPならではの役目があることを、今日の取材の中でもし感じてもらえたならば幸い。それから基本的健康な女性であっても、その方の年齢や状況に応じて健康維持のための作戦はいろいろある(必要)という点についても、伝わっているといい。

記者さんは、この後、在米のほかのNP/PA の取材に行かれる。私もついていきたいところだ。記者さんの書かれる記事を通して、日本のみなさんに NPやPA が持っている可能性について広く伝わるといいな、と思う。

ところで、写真に写っている自分の顔はとてもコワかった。いかんなー。笑顔を心がけているつもりでも、写真のシャッターが切られた瞬間は、そのコワい顔をしていたということだ。柔らかい、和やかな笑顔のひとになりたい。

2009年10月25日日曜日

もと競泳選手?

「あんた、きれいな泳ぎするなぁ。競泳やってたんか?」
と今朝YMCAでおっちゃんに言われた。

私がもと競泳選手のわけないやん! お世辞と分かっているけど、何だかうれしいねぇ。幼稚園と小学校のとき、あわせて数年間水泳教室に行っていたけど、バタフライをやるかやらないかぐらいかの時期には止めていた。せっせと送り迎えしてくれた母よ、ありがとう。

今月いっぱいでYMCAは退会することにした。11月の頭2週間は日本に行ってここにいないし、その後いずれ(まだ時期決まってないけど)ピッツバーグ勤務になったら引越しもするので、この辺で止めようかと。今週は出張もないので、なるべく毎日泳ごうと思う。

さてさて、
学会発表用のスライド(パワーポイント)が大体できた。ぶつぶつ唱えながら練習をしているが、やっぱりスライドが多すぎることに気がつき(遅い!)、あーでもない、こーでもない、とまたスライドを足したり減らしたり、あいかわらずぐちゃぐちゃやっている。進んでいるのか、後退しているのか、ようわからん。

きょうは月曜日。診察がんばります。その前に洗濯物干します。

2009年10月24日土曜日

高校フットボール

H家のMちゃんの通う高校のフットボールを見に行きました。目的はフットボールの試合そのものではなくて、ポンポンをやっているMちゃんの様子を一度見たかったから。
試合が始まる前のパフォーマンス。百数十人規模のマーチングバンド、旗持って踊る人たち20人くらい、ポンポンのメンバー15人による、見事な演技です。プロ顔負けよ。
前半戦・後半戦の間のパフォーマンス。

相手チームのパフォーマンス。

えーっと、試合の様子の写真は取り忘れました。。。
雨が上がってくれて、寒いけど凍えるほどではなかったので幸いでした。写真には写っていないですが、私が座っていた側の観客席は、対戦チームのサポーター用の観客席(写真の奥に写っている)よりも何倍も立派でした。チーム名の入ったトレーナー、帽子、ひざ掛けなどなど、グッズを売る売店は本格的でした。町の人総勢とまでは言わないまでも、あいにくの天気にもかかわらずかなりの人が集まって(天気がよかったら満杯になるらしい)応援(or 友達や近所の人とおしゃべり)する風景はなかなかよかったです。

2009年10月22日木曜日

秋の全体ミーティング


今日は会社全体のミーティングだった。春と秋に年2回開かれている。今回はカジュアルな服装でOK、ジーンズやスニーカーもOK ということだったので、基本的にみんな気軽な格好で来ていた。

格好は気楽だけど、内容はまじめである。この半年に入社した新しいメンバーの紹介、医療制度改革が自分たちの仕事に与える影響の予測、仕事上のいろいろな改善策の現況、などなど。普段は各地てんてんと散らばって仕事をしているけど、こうして集まると何百人もいるわけで、なかなかすごい。

午後は打楽器を使ったワークショップがあった。太鼓やマラカスやプラスチックの筒(サランラップの芯みたいな)を使って数百人で奏でる(?)音楽は、迫力あり。素直に楽しかった。仕事には一見ぜーんぜん関係なさそうであるが、チームワークの育成に一役買ったかも。

先週は寒くて暗くて雨ばっかりで、鬱々としていたけど、今週は晴天に恵まれている。
今日の会場(キャンプ場)の写真。帰り道のトウモロコシ畑の写真。(とっくに収穫は終わっているけど、乾燥した姿がなかなか粋。)空がきれいだった。

顕微鏡の問題、解決。

先日、黄色い視野の顕微鏡の話を書いたのですが(http://koimokko.blogspot.com/2009/10/blog-post_1678.html)、その後この問題は解決しました。

視野に取り込む光の量を調整する部分があって、これをいじったらかなり視野が明るく、白くなりました。

おかげでトリコモナスが ちょっともたもたと微妙に動いている様子なども、はっきりと確認できるようになりました。お騒がせしました!

2009年10月20日火曜日

タイヤ ぱんく

昨日の朝 車に乗ろうとしたら後輪の1つがぺっちゃんこだった。見るとタイヤ側面にすっと一本の直線が走っていた。月曜日は夜遅くなるので、歩かずに車で出勤しているようにしているのだけど、やむを得ず歩いていって、帰りはオフィスマネジャーの車に乗せてもらった。最近は夜7時はもう真ッッッッ暗だ。

タイヤの付け外しの方法など、アトランタでEさんに特訓を受けたので、やれば出来そうな気がした。けれど「せっかくAAA(JAFのアメリカ版)の会員なんだったら、絶対頼んでやってもらうべし。」と職場のスタッフが口々に言うので、それに従い(安易に?)今日の仕事の後 AAAを呼んでスペアタイアをつけてもらった。あっという間の技だった。そしてタイヤ屋さんが閉まる前に店に駆け込み、新しいタイヤをつけてもらった。これで一安心。

AAAのおっちゃんが言うには、たぶん曲がり角で金属の先か何かに触れて、タイヤに傷が入ったのだろう、ということだったのだけど、タイヤ側面の傷はすっとまっすぐだったので、誰かが意図的にパンクさせた可能性も否定できないじゃないか、なんて思っている。 ともかく、車に乗っているときにパンクしてパニックにならなくてよかった。高速道路でパンクしたりしたら悪夢だもの。

2009年10月19日月曜日

第3回 チーム医療の推進に関する検討会

10月13日に 第3回チーム医療の推進に関する検討会が開かれました。
当日の配布資料がこちらで見られます。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/10/s1013-4.html
資料を見るだけでも、とても見ごたえのあるプレゼンテーションだったろうと想像できます。各発表者が描いた、チーム医療の模式図が非常に印象的です。薬剤師の活躍ぶりもとても刺激的です。

議事録はまだ公開されていませんが、こちらにメディアによる報告が出ています。(会員登録していないと、読めないかもしれません。)

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/200910/512736.html

http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/10/16/109244/?q=%E7%AC%AC3%E5%9B%9E+%E3%83%81%E3%83%BC%E3%83%A0%E5%8C%BB%E7%99%82%E3%81%AE%E6%8E%A8%E9%80%B2%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E6%A4%9C%E8%A8%8E%E4%BC%9A

2009年10月18日日曜日

スライド添削

日本での発表にむけて、スライド(パワーポイント)をあいかわらず作っています。作っているうちに、どんどん恐怖感がつのってきてしまい(突っ込まれて、おたおたしている自分を想像してしまう)、今日は現実逃避の気持ちから、挿絵の挿入ばかりしていました。

煮つまって焦げはじめる直前に、友達にメールでファイルを送信したところ、はやくも返信が。ありがたーい、ありがたい。的確なコメント。

私、こうやって日々家族や友達に栄養もらって生きとります。口から食べるご飯以上に、身になるご飯です。

晴れた! ~紅葉の写真~

ずーっと寒くて灰色の日が続き、気分も落ち込みがちだったが、今日は久々に日差しを浴びることが出来た。最高気温は9度までしか上がらなかったけど、晴れれば幸せ~



トイレを強調して撮影したつもりではなかったけど、トイレを大きく写してしまったので、すぐに写真を取り直した。でもそのときにはもう曇ってしまって、葉っぱの色はこれほどきれいには撮れず。

2009年10月17日土曜日

サーバリックス、正式承認

子宮頸がん予防のためのワクチン、サーバリックスが日本で正式に承認されました。前に2回「承認された」という記事を書いてしまいましたが、それは、「承認してもよい、という承認」だったのでした。今回の承認は、製造販売してよい、という承認なので、ほんものです。費用のことなど、まだ課題はありますが、まずは第一歩。めでたい。

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2009101600952
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=234033&lindID=4

子宮頸がんの原因となる HPV 16型、18型に加えて、尖圭コンジローマという性器にできるイボにかかわるHPV 6型、11型 の予防も担う、ガーダシル(Gardasil) のほうは、日本ではまだ承認されていません。

一方アメリカでは、ガーダシル がすでに使われています。ガーダシルの男性への接種も認められています。面白いことにサーバリックスのほうは、昨日になってFDA が承認したようです。
http://jp.reuters.com/article/domesticEquities4/idJPnJT849404020091016

2009年10月15日木曜日

どんより雲

さむい。明日の夜には、雪も降るかもだって。寒いだけならまだいいが、ど~~~んよりした灰色の空で、雨が降ったりやんだりで、早くも真冬の雰囲気。葉っぱが落ちきって、すっかり裸んぼになった木もある。さみしー。

2009年10月14日水曜日

黄色い視野の顕微鏡

出張先で古い顕微鏡によく遭遇する。視野全体が黄色っぽく見えるのは、気のせいだろうか? 全体が黄色っぽいと、何だかいまいちはっきり検体が見えない。業者の人が定期検査をしているので、壊れているわけではないとおもう。これは今回初めて気がついたのではなくて、アトランタにいたときも、古~いオフィスの古~い顕微鏡を使ったときに同じように感じた。

ちなみにいつものオフィスで使っている顕微鏡はとても見やすく、使いやすいので気に入っている。別のオフィスに行くと、顕微鏡のネジの位置や方向が違うので、とても変な気分になる。ま、これは慣れの問題である。

不明瞭な視野はとても不便だ。同僚の意見を聞いてみるつもり。何かアドバイスがある方、ぜひ教えてください!

飛ばしまくるバス

今日はピッツバーグのオフィスに出張だった。昨日の夜ちょうどピッツバーグで用事があったので、そのままピッツバーグの友達の家に泊めてもらい、そこからバス通勤というのを試みた。

友達の家から、最寄のPark & Ride (バスに乗る人が車を停めておける専用駐車場)に行くはずが迷ってしまい、目標よりひとつ先の Park & Ride まで行ってしまった。それで、同乗してくれた友達とワンちゃんの帰りの散歩コースを長くしてしまった。(ごめんなさい!) 駐車場はかなり広いがすでに車がいっぱい。でも無事に空いているところを見つけられた。

彼女から、バスがかなり飛ばすと聞いていたが、これがほんとにそうだった! バスというより、まるで電車に乗っているような感覚。バス専用道路を走るのだが、軽く100kmくらいは出ていたであろう。バス専用道路区間のバス停には「○○ station」という名前がついていた。まさに駅のような雰囲気をにおわせている。あっという間にダウンタウンに到着。渋滞とも無縁の、「高速」バスにはたまげた。

友達のおかげで、ピッツバーグ生活の味見ができてよかった。細かい情報もいろいろと教えてもらい、感謝だった。やっぱり住んでいる人の生の情報は貴重。

帰り、ピッツバーグの外に抜けるまでは渋滞にあった。やっぱりバスのほうが楽。

2009年10月13日火曜日

NHKクローズアップ現代 『医療を救うか“診療看護師”』

今年6月に放映された、NHKクローズアップ現代『医療を救うか“診療看護師”』をNP仲間のSさんがDVD に焼いて送ってくれた。

医師が忙しいから
軽症の患者なら
簡単な薬なら
簡単な治療なら
やむをえないなら
2級医師であるNP にやってもらうのも仕方ないかも   という枠組みでした。
なんでこんなにネガティブなの~~~

インタビューされている看護師たちの発言も、この枠組みにあうように使われていると思いました。

医師不足は確かに背景にあるけれども、「仕方ないから」NPを使うんではなくて、むしろNPそのもののメリットがあるからこそ 導入を考えてほしい、と私は思います。きっと、日本のNP養成にあたっている先生たちは後者の気持ちだと思います。しかしながら政策決定者を納得させて、細くとも確実な道を作っていく(例:特区の申請)ためには、まずは「軽症患者を診るNP」ということでとりあえず売り出していくほかないのかもしれませんね。

2009年10月12日月曜日

スライド消える(涙)

今日はコロンブス記念日で、オフィスはお休みだった。ここぞとばかりに今度日本で発表するときのスライド製作に励んだ。午後かなりいいスライドを次々と作っていったのだが(自己満足)、こまめに保存していなかったがために、気づいたときには見事それが消えていた。あーーー! パソコンがフリーズして強制終了したのでした。あっという間に、昨夜のところまで巻き戻しを食らってしまった。

とまとまんに何とか復元できぬものか聞いてみたけど、だめ。

まだまだ叫びたい心境ですが、叫んでも戻ってこないので、また作ります。読者のみなさまはわたしのような真似をしないよう、こまめにこまめに保存してくださいね。

2009年10月11日日曜日

引越し対策

引越し対策なんてタイトルはちょっと大げさなんだけど、いずれピッツバーグ方面に引っ越したいと思っているので、情報を集めている。正式にピッツバーグ勤務になるのがいつのことになるのかは、まだ決まっていない。勝手な予測としては12月か、1月か、そんなところだと思っている。先日から週に1回くらいずつくらいのペースで、出張というかたちでのピッツバーグ勤務は始まった。

ピッツバーグ在住の日本人に、お勧めの地域を訪ねると、面白いほど異口同音に Shadyside と Squirrel Hill の2箇所があがる。ピッツバーグ便利帳という日本人向けウェブサイトに紹介されている物件も、もっぱらこの2地域のものだ。ピッツバーグ大学やカーネギーメロン大学の学生、研究者たちが多く住んでいるもよう。バスの便が非常によく、東京商店やスーパーにも近くて便利。治安もよろしい、と。というわけで、かなり人気の場所だが、家賃はそれなりにお高い。加えて、この地域はCity of Pittsburgh 内なので、wage tax は3%である。(ややこしいことに、仮に住所がPittsburgh 内でも、行政区的に City of Pittsburgh でなければ、wage tax は1%)

アメリカ人の人にお勧めの地域を聞くと、この2地域のほかに City of Pittsburgh の少し外側の地域も候補としてあがる。逆に、「ここは避けなさい」と言われる地域のリストも結構長い。いいという地域のすぐ隣が悪い地域だったりして、素人というか新参者にとっては驚くばかり。無料配布のアパート情報誌(サイト)にはいいことしか書いていないから、気をつけないといけない。

http://www.city-data.com/
こういうサイトを見ると、犯罪率や人口動態などが載っていて、参考になる。ちなみに、私が今住んでいる町の犯罪率は非常に高い。失業率も高い。すでに知っていたけど、こう改めて数字でみると、は~~っとため息がでる。健康問題と社会問題の関係は、ある意味 鶏と卵の関係みたいだ。

2009年10月6日火曜日

女性のためのがん検診手帳

乳がん・子宮がん検診のための無料クーポン券を発行する事業が日本で始まっています。
http://www.gankenshin50.go.jp/campaign/coupon/index.html

この無料クーポン券を発送するときに同封される「女性のためのがん検診手帳」というパンフレットを、NP仲間のKさんが紹介してくれました。タイトルこそちょっとカタイ印象をもたれるかもしれませんが、内容はイラスト豊富で親しみやすく、何より文章が読ませます。従来の政府関係のパンフレット類と比べて、断然おもしろい。ぜひ見てみてください!
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/gan10/pdf/gan_women03.pdf

女性特有のがん検診推進事業について、もっと資料を読みたい方はこちら
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/gan10/

2009年10月5日月曜日

第2回 チーム医療の推進に関する検討会

10月5日、第2回 チーム医療の推進に関する検討会が開かれた、という情報が、NP仲間のSさんからまわってきました。会での配布資料がPDFで読めます。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/10/s1005-6.html

8月28日の第1回検討会のときの議事録も参考資料としてあがっています。38ページ。まだまだブレインストーミングの段階というかんじの議論ですが、こういう場ができたことはとてもいいと思っています。

2009年10月4日日曜日

元気なときの年次健診(検診)を!

日本はいわゆる病気に関しては健康保険が使えますが、病気でない状態、すなわち予防に関しては健康保険が基本的に使えません。ですから、アメリカの医療機関でいうところの annual exam (年次健診)という形でかかりつけ医にかかる機会はなく、医者に行くのはたいてい何か問題があるときですよね。

健康診断は、職場で受けるか、あるいはがん検診の制度を利用して体のパーツごとにうけるか、もしくは自費で人間ドックにいくか、などになります。

となると、主婦や主夫が定期健診を受けるチャンスがなかなかないことになります。よほど健診・検診好きで、人間ドックに数万円払ってもいいよ、という人でもなければ。子宮頸がん検診を除くと、老人保健法の定めている基本健康診査(40歳から)やがん検診(胃・肺・大腸・乳がん、いずれも40歳から)が始まるまで、検診・健診の機会がありません。この間妊娠でもすれば、子宮頸がん検診や血液検査の機械に恵まれますが、下手すると、ずっと医療機関にかかる理由も機会もない人もいるでしょう。

アメリカでは、18歳以上の女性で 生涯一度でもpap smear を受けたことのある人は92%、
過去3年以内にpap smear を受けた人は79%だそうです。(1998時点。Healthy People 2010 より)健康保険がない人も少なくない中で、このデータは私には驚きです。

一方、日本では子宮頸がん検診の受診率はおよそ2割。子宮頸がんに限らず、ほかのがんの検診の受診率も似たり寄ったりのようです。
http://www.gankenshin50.go.jp/campaign/outline/low.html
数カ国との比較もこちらのサイトにありました。

さて、
アメリカでの子宮頸がん年齢調整罹患率は、8.2、年齢調整死亡率は2.5だそうです。(2002-2006)
http://seer.cancer.gov/statfacts/html/cervix.html

一方日本のデータを見ますと、年齢調整罹患率(2003)は11.3、年齢調整死亡率は2.5(2007)です。
http://ganjoho.ncc.go.jp/professional/statistics/statistics.html
数でいうと、毎年8000人ほどが頚がんになって、2400人くらいが亡くなっているというデータです。しかし、日本のある婦人科医の話によれば、この数字は少なすぎで、4000人くらいは亡くなっているだろうと考えているそうです。日本全体でのがん登録がなされていないので、誰も正確な数はわからないけれど、日本産婦人科学会のなかの、婦人科腫瘍委員会に登録される患者さんは、毎年9000人以上いるそうです。

こうしてみてみると、日本が米国と比べて極端に子宮頸がんの発生が少ないということはなく、むしろ同じか より多いかもしれません。

日本も、予防に力を入れるべく、例えば乳がん・子宮頸がんの無料クーポン券を始めるなどという動きがあります。こういうキャンペーンで検診率増加を目指すのは歓迎ですが、こういう体のある部分部分の検診だけではなくて、かかりつけ医に病気でないときに年次健診をしてもらえる仕組みも、ぜひ検討してほしいと思います。ちゃんと家族歴・既往歴を聞いて、患者さんひとりひとりの異なる事情を反映したスクリーニング検査をしないと、不十分だとおもうのです。問診から浮かび上がってくるリスクファクターの有無や程度によって、患者さんに必要なスクリーニングテストの種類や頻度が変わってくることもあるからです。

年次健診は、病気の早期発見のためだけでなくて、病気にならないための健康教育の機会としてとても大事です。NPのような役割の職種が日本で取り入れられるとき、年次健診を含めた予防活動にもお金がついて、病気にならないことに力をいれる制度になってほしい、と願います。

2009年10月3日土曜日

秋のファーマーズマーケット

最近朝は4-5℃です。寒いです。ファーマーズマーケットの野菜も、きゅうりはとうに姿を消し、とうもろこしやズッキーニやトマトも今週はわずかになり、かわりに飾り用のカボチャ(食べるカボチャもいちおう売ってる)や、ススキみたいなもの(飾りに使うんでしょう)などが台頭してきました。このマーケットもあと何回かで今シーズンはおしまいだそうです。その後はまたスーパーのくてっとした野菜を食べるんかと思うと、今からかなしい。

8月下旬、YMCAのプールが改装のために2週間閉鎖されていました。その後もプールへの足が遠のいてしまい、なんと9月は2回しか泳いでいませんでした。あららら。その間も月会費38ドルは銀行から引き落とし。今朝は気合をいれて1000ヤードを久々に泳ぎました。リフレッシュしたはずが、午後睡魔に襲われて、ばたんと寝てしまいました。。。 

はたと目覚めたあと、アメリカ人の知り合いに頼まれていた翻訳(日本の新聞記事を英語に訳す)と、日本人の友達に頼まれていた英語資料の和訳をしました。翻訳は英訳より和訳のほうが幾分楽ね。あと掃除と料理はよくやった(ぱちぱち)けど、発表準備のほうは。。。明日はきっと!

2009年10月1日木曜日

歯周ポケット徹底そうじ

仕事の後、歯科医 Dr. C のオフィスへ車を走らせた。今日は麻酔をがっちりかけて、入念に歯周ポケットの掃除が行われた。今日は右側だけ(上顎+下顎とも)。麻酔が完全に切れるまで、4時間以上かかった。その間ご飯食べれず、空腹とのたたかい。飲み物は飲んでもいいといっていたので飲んでみたけど、右側が全部しびれているので、おいしく感じなかった。

3週間後に左側の徹底掃除をする予約をした。そのあとさらに1ヵ月待ってから、歯肉の自己移植を検討することになるらしい。

それからナイトガードの調整もしてくれた。フィット感がぜんぜん違う。ナイトガードは作りっぱなしではいけないそうだ。ちなみに、Dr.C の作るナイトガードは700ドルするそうだ。でも、作成後2週間ごとに微調整を繰り返し、上顎の歯と下顎の歯が均等に噛みあうように、むっちゃ努力をするそうな。そうして作ったナイトガードは、穴も開きにくく、大変長持ちするそうである。

Dr.Cは、私が以前アトランタでかかっていた歯医者から X線を取り寄せてくれていた。私の歯の根っこは、一般の人よりかなり短いらしい。遺伝的な要素に加えて、歯列矯正の影響が否めないと。歯肉の自己移植をしたあと、再度歯列矯正に耐えられる余力があるかどうかは、歯列矯正専門医の意見をよーく聞いたほうがいいことになりそうね、と言われた。

本日のお値段、295ドル。全額窓口で支払った後、保険会社がカバーしてくれた分は、あとで戻ってくる。(さてどのくらい帰ってくるか。)