2019年6月19日水曜日

電子カルテの種類によるワーク・ライフバランス

最近職場で、ワーク・ライフバランスのことがしばしばトピックに上がる。
組織として、まじめにこのことに取り組もうという姿勢を子芋も歓迎する。

仕事は夕飯時間までには切り上げましょう、という感じの unofficial な標語も聞く。(ちなみに、その「夕食時間」が何時、とは言っていない。)

しかし、本当にワークライフバランスを言うのであれば、
末端のスタッフが日に日に使う電子カルテの質を上げるということを、まずはやってほしいなと思う。

子芋は今までに4種類の電子カルテの経験があり、現在は2種類の電子カルテを使っている。その日の勤務先によって、カルテXを使わないといけないところと、カルテYを使わないといけないところがあるんだが、カルテ書きにかかる時間も、疲労感もまるで違う。

ということを前から訴えているのであるが、子芋や同僚の声は届かず。。。

「みなさん仕事は早く切り上げて帰りましょう」的なアナウンスに従ってサクサク帰ってもよいけど、結局終わらなかったカルテ書きは家で続きをするなり、翌日するなり、いずれせねばならないわけで、定時帰宅だけを呼びかけられても、困るというのが本音。

医療者のなかには、「カルテの出来は ”A”を目指さず”C程度”でええんや。」という開き直り(?)派もいると聞くが、専門家としては一定の質っちゅうもんがいる。

そもそもカルテは、自分の趣味で書いているわけでなく、患者さんの主治医やほかの分野の専門医など、患者さんとかかわりのある複数の人が読むわけだし(そして最近は患者さん自身がポータルサイトを通じてカルテそのものを読めるようになっていっている時代)、自分自身も何週間/何か月あるいは何年後かに患者さんと再会する際に、前回自分が何をどう考えていたのは分かるように書いておかねば、自ら苦しむ。

内容的にも見た目的にもスッキリしとしたカルテを書くには、カルテそのものの使い勝手が勝敗を大きく左右する。カルテXを使う日でもカルテYの日でも、子芋個人のレベルで、なるべくまっとうな質を目指しているが、あまりの使い勝手の違いに、いまだに驚く。




2019年6月12日水曜日

プリセプター探しにおけるマナー

全米各地、ナースプラクティショナー(NP)やフィジシャン・アシスタント(PA)の学校はどこも人気らしい。学校も凝ったウェブサイトやバンプレットを作っている。

しかしながら、学校がどこまで実習先の確保に力を貸してくれるかという点にはばらつきがある。学校側がほとんど探してくれるところもあれば、学生側が責任を持って自分で探さないといけないところもある。

子芋の場合、Emory時代は前者であった。日本からポンと飛び込んだ自分に、先生が実習先を確保してくれていたのは、今思っても、本当に恵まれていた。

先日卒業したUniversity of Massachusetts Boston  の場合、全米から学生がオンラインで「登校」しているということもあり、学生自身が責任をもって実習先を探すというのが、最初から明確になっていた。

仕事を通した関係やら、上司や同僚のツテなど、いろいろなルートを駆使してもなお、実習先の確保には非常に苦労した。成人のプライマリーケアの実習先にあたっては、40-50人にアプローチした。

なので、学生からプリセプターのリクエストがあった場合、子芋は断らない、というか断れない。ただし、子芋の今の働き方(週25時間)、かつ計8か所のクリニックに行くというスケジュール(通勤に車で最長1時間)、また思春期・青年期クリニックという特徴がら、患者さんの年齢が主に9歳くらいから上は26歳まで、というユニークな領域なので、それについてあらかじめ説明する。

子芋との実習は、月経にまつわるトラブルの対応やIUD・インプラントの管理も含め、リプロダクティブ・ヘルスに関するケアが豊富なので、Women's Health あるいは 小児科実習の「一部」としてはよろしいが、決してWomen's Health あるいは小児科実習の時間割り当ての「全部」を子芋のところで過ごすのは不適切、とも説明する。

だってそうでしょう、Family Nurse Practitioner の学生が妊娠期や産褥期や更年期のの患者さんをまったく診ずに実習を終えてしまったり、Pediatric Nurse Practitioner の学生が、一般小児科の実習をせずに卒業したら、それは大問題。

このような点をクリアに説明すると、大方の学生は大した返事もよこさず逃げていく。基本的なメールや電話のマナーにかける学生が多くて閉口する。自分がプリセプター探しに本当に必死であったため、マナーの悪さに余計に唖然とする。

子芋が学生に求むマナー:
1)まるでスパムメールのようなメルアドからではなく、学校もしくは職場のオフィシャルなメールアドレスからメールすべし。
2)プリセプターのレズメ(履歴書)を要求する前に、まずは自分のレズメを最初のメールに添付し、自己紹介すべし。
3)いくら私の個人情報をNP団体のウェブサイトから得たとしても(メンバー同士は情報が見られる)、それをかくかくしかじかと説明すべし。
4)いきなり個人携帯にテキスト(携帯メール)してこない
5)もらったメールには24時間以内に返事をする。興味がないなら、そう伝える。
6)メールの口調はいつも丁寧に。

子芋が学生に勧めたい、実習先確保のコツ:
1)地元のNP団体に所属する
2)地域・州のNP団体の学会・勉強会に積極的に参加し、顔のつながりをもつ
3)たとえ必要な実習時間が20時間でも300時間でも、その時間「丸ごと」を依頼するのではなく、あえて「some hours」をお願いできないか尋ねる。子芋の場合も、小児科実習300時間のうち、約1/3をAさんに、1/3をBさんに、残る1/3 をまた何人かのピンチヒッターに割り振ることで、一人当たりのプリセプターの物理的・精神的負担感を減らした。


以上、学生の立場で実習先確保に苦労した経験と、プリセプターの立場でもどかしく思う経験からの おぼえがき。

2019年6月11日火曜日

卒業しました!

すっかりごぶさたしております。
おかげさまで、先日Post-Master's FNP Certificate Program を卒業しました。

入学したのが2016年の5月。2017年は父の病気&旅立ちで結局丸1年休学。
2018年1月からまた再開し、そこから1年半でゴールしました。

最期の学期は、週25時間の仕事を続けつつ、14週間で300時間あまりの実習をしていたので、
その間生活のいろいろなところにしわ寄せが行きました。

まず、食事はすべて とまとまんにお任せ。
慢性的に睡眠不足。
掃除は最低限。
メールも最低限。
数独もがまん。

実習が終わって、ちょうど1か月になります。

料理をぼちぼち再開し(手際がとても悪くなった)、
家じゅうの掃除をし、
トマトを植え、
とまとまんと久しぶりに旅行をし、
メールを何か月分もさかのぼり、
数独もちょっとやりました。(でも途中であきらめて、結局とまとまんに渡す。)

次の目標は、Family Nurse Practitionerの試験に受かることです。
この1か月ちょっとのんびりしたので、ここからペースを上げていきます。