2009年11月29日日曜日

ピッツバーグの茶屋


Thanksgiving day に引き続き、おいしいものに恵まれ続けた週末であった。昨日は友人T子さんに連れられて、茶屋という日本料理へ。すばらしいお料理に加えて、店長のやすさんとスタッフのホスピタリティーにほっとする。「茶屋」という名前がぴったりである。単に舌で味わうおいしさだけでなくて、雰囲気やお店の人の心にほっとするのだと思う。

ウェブサイトがまた素晴らしい。http://www.chayausa.com/index.html
私が撮った写真よりも、ウェブサイトの写真のほうが何ぼもいい。が、最後、〆にいただいたウニのお寿司が格別だったので、一枚だけご披露する。


今日の朝ごはんはT子さんの手作りパンをいただいた。皮がかりっとして、とてもおいしいパンだった。

昼は Yokoso という、お寿司と鉄板焼きのお店に行った。いわゆる"Hibachi"と呼ばれる、アメリカの鉄板焼きである。本来の日本料理からは完全に掛け離れている。アメリカ料理のひとつに数えるほうがいいだろう。ひっくり返すごとにカタカタ音を立てたり、コショウと塩を振るのにもお手玉のような手さばきをしたりと、まー派手な演技である。私にとってはこれは初めてだったのでいい体験にはなったが、投票するのは断然「茶屋」だ。(実際ぐるなびのようなページに早速一票投じた。)残念なのは、一般のアメリカ人がこれを「日本料理」と信じて食べていること。
炎吹く玉ねぎのタワーの写真。


夜はT子さんの作ってくださった夕飯をいただいた。大根の煮物に、ほうれんそうのおひたしに、納豆に、お腹もこころも温まるおいしいご飯だった。
(写真あとで)

追記:12月2日。T子さんの夕飯の写真は、ご本人の希望で今回は非公開になりました。

2009年11月28日土曜日

Thanksgiving の日


木曜日はThanksgiving Day だった。いつも何かとお世話になっているHさん一家が、なんと8月から「Thanksgiving はぜひ家に来てね~。」と言ってくださっていたので、ありがたく参上した。

お昼にSushi (ここでは巻き寿司のこと)をぜひまたやってほしい!というリクエストを受けて、炊飯器からまきすから、材料一切がっさいを持っていった。最近は、地元のスーパーでも、わさびまで売っている。

大学生から小学生までの子どもたち8人も参加して、みんなでワーワー言いながら作った。そして作品は瞬時にみんなの胃袋に。だから写真はない。。。大好評だった。今度やることがあったら、写真を撮り終わるまで食べない、というルールを遵守してもらおう。

ちなみに、寿司のできばえとしては、海苔が外側にくる普通の太巻きや海苔巻きよりも、外側にゴマをまぶすタイプの作り方のほうが、初心者でも結構サマになることがわかった。かくいう私も、決して腕がいいとは言えない。

夕方のディナーにむけては、おじさん、おばさん、いとこたちそれぞれが入れ替わり立ち替わり台所に立ち、次々と料理が出来上がっていった。


ひと通りごちそうがみんなのお腹に入ったところで、H家の恒例行事たるものが行われた。ひとつは、Thankfulness Jar のわかちあい。あらかじめ各自が、自分が感謝していることについて小さなメモ用紙に書いて、金魚鉢みたいなガラスの大きなビンにその紙を入れていた(無記名で)。食卓でそのビンを回しながら、一人ひとつの紙を取り出し、みんなの前で読み上げるのだ。家族や仕事に対する感謝、学校での出来事についての感謝などが読み上げられて、心が温かくなった。

もうひとつは、自分の選んできた詩を朗読するというもの。必ずしも詩じゃなくて、一文でもよい。面白いのを選んだ人、しんみりするのを選んだ人など、いろいろ。ちなみに私は Shel Silverstein という人の書いた、 The Dirtiest Man in the World という詩をやった。中学校のときのコンテストでやったものだ。Google したらすぐ見つかった。世の中便利なものだ。詩は好評。朗読というより、パフォーマンス風であった。

デザートのパンプキンパイは、79歳のおじいちゃんが自ら家で焼いてきたものだった。後片付けのチームワークも素晴らしく、よく働く一家だということがわかった。(そしてほかの人が働いているときは、テレビ見たり、しゃべったり、適当にくつろいでもいた。)あたたかいPAの家族に恵まれて、幸せだった。H家と初めて出会ったのは1996年だが、おじさん・おばさん・いとこたちに会うのは今回がはじめてだった。

意を決してAtlanta からNashville に車で行き、Thanksgiving を過ごしたときから早一年。感慨ぶかい。去年の日記を読むと、Nashvilleでも巻き寿司をやっていたことがわかった。すっかり忘れていた。
http://blogs.yahoo.co.jp/koimokko/27120974.html
http://blogs.yahoo.co.jp/koimokko/27152325.html

2009年11月24日火曜日

Cultural Competenceに関する研修

しばらく前にあった、cultural competence に関する研修のことをまだ日記に書いていなかったと気がついたので、ちょっとだけ書いておこうとおもう。

印象的だったのは、(以下英語ばっかりで申し訳ない)
cultural awareness (knowledge-based)

cultural sensitivity (feeling/attitude-based)

cultural copetence (behavior/skill-based)
 というスライド。

講師はさらに、 celebrate our differences ということを言っていた。

この研修はいわゆる講義形式ではなくて、参加型のワークショップ形式だった。いろいろ手や口を動かすアクティビティーが盛りだくさんだった。この会自体が、celebrate our differences を実践するひとつの場になっていた。

発言したり、何かを手伝ったりしたりするたびに、トランプを1枚ずつもらえた。最後までトランプが何に使われるのか明かされなかったが、最終的に手持ちのカードで1人ポーカーをして、いちばんいい結果が得られた人に特別賞が渡された。(カードをたくさん獲得していた人ほど、フルハウスやフラッシュが得られやすいのでお徳。)私は結構いい線行っていたけど、特別賞にはいたらず。

私にとって、cultural competence はもともとすごく関心のあることで、大学の卒業研究はまさにこれをテーマにしていた。助産師として日本で病院に勤めていたときも、その延長で研究をした。(日本の病院って、就職して3-4年目になると研究をしなくちゃいけなかったりする。)

awareness から competence のレベルになり、さらに celebrate our differences の域に達するのはなかなかだけど、やりがいのあるプロセスである。もっと言えば、やりがいのある生き方とでもいうか。失敗も誤解も尽きないけど、面白い。

2009年11月23日月曜日

パートナーからの暴力に関するトレーニング

Intimate Partner Violence(パートナーや親しい人からの暴力)に関するトレーニングを1日かけて受けた。講師は、隣接する郡にあるIPV支援団体の人2人だった。普段からIPVの被害者のカウンセリングや、IPV予防のための教育活動にかかわっている人たちだけに、非常に引き込まれる話だった。

私にとってとても衝撃的だったのは、Teen Dating Violence の現状。実に、3人に1人が、身体的暴力、性的暴力、あるいは身体的暴力の脅し(threat)を受けているらしい。

technology abuse が非常に大きな問題になってきているという。Technology abuse というのは、たとえば携帯電話で相手がどこにいるかを執拗にチェックしたり、頻繁に(真夜中も!)メールを送り続けたり、携帯電話やデジカメで撮った写真(裸とか)をばらすぞ!と脅したり、など、携帯電話やメールなどの最近の技術を濫用するタイプの暴力。

いわゆる殴る・蹴るタイプの暴力でなくても、パワーとコントロールをにぎる構造はみんな一緒。見たビデオには、女性側が、男性に対して服装にけちをつけたり、事細かに指示をしている様子なども例として出ていた。

IPVをスクリーニングするにあたって、質問をする前の前置きとなるセンテンスの重要性も再認識した。例えば、「驚かれるかもしれませんが、暴力を受けている患者さんが珍しくありません。暴力は女性の健康に非常に大きな影響を及ぼします。なので、私は患者さんみなさんに暴力についてお尋ねするようにしているんです。」といったヒトコトを言った上で、具体的な質問をするのだ。

こちらはたまたまGoogleして見つけた紙一枚のパンフレットだが、どういう風にIPVについて話を持ち出し、スクリーニングするかについて参考になる。具体的セリフが載っているので、とっつきやすい。
http://www.nyc.gov/html/doh/downloads/pdf/csi/ipv-pocket-guide.pdf

2009年11月22日日曜日

風邪より回復

咳止めに頼りつつ、なんとかだましだまし体を持たせて一週間を乗り切った。咳もようやく落ち着いた。帰国してからまだ1週間なのに、なんだかずーいぶん前のことのような気がする。

重く分厚い雲に覆われた日が続いていた。こう毎日どんよりどんよりだと、鬱にもなりやすいと思う。真っ昼間でも結構暗くて、16:00過ぎるとますます暗くなってしまう。月曜日以外も車で通勤することにした。今日は久々に晴れ。昼ごはんを食べたら、すこし日に当たりに行こう。

木曜日には、この街のダウンタウンで、クリスマスライトの点灯式&パレードがあった。花火も上がるほどに賑わっていたが、私は咳でごほごほだったので、音だけ聞いた。

日本でお世話になった方へのお礼メールが途中だった。今日中にがんばろう。

2009年11月18日水曜日

咳止め、マスク

日曜の晩に帰宅してから、仕事→帰宅してご飯→寝る(でも咳であんまり寝れない)をやっとこなしている状態だ。日本から戻る何日か前から喉が痛かったのだが、飛行機の中の乾燥した空気で症状が悪化してしまった。熱や鼻水はなくて、咳とノドのむずむず。

起きているときはそんなに咳は出ないのだが、寝ようとすると、しつこく出てくる。昨夜は咳止め+去痰薬のシロップを買ってきて飲んだ。おかげでその前の晩よりは眠れた。

仕事のときもマスクをしている。こっちでは日常生活でマスクをしている人はほとんどいない。だから私の姿はたぶん相当異様に見えているだろうが、診察中にもポツポツでてしまう咳をいちいち袖でカバーするのは無理なので、マスクに頼るわけ。

今日はピッツバーグ出張だった。バスの中ではマスクをしていたが、町の中を歩くときは一旦外した。ほかにだれーもマスクをしていない中で、自分だけマスク姿で闊歩する勇気がなかった。日本はこの点マスク天国だからいい。

ちょっとした日米の違い

日本の自宅に帰ったら、台所の流しやコンロや台の高さが全部低くて(床からの高さ)驚いた。アメリカの自宅に戻ったら、これらが全部高くて、たまげた。

日本の公共トイレには、石鹸がないところがまだまだ多いなと思った。新型インフルエンザ対策のために、アルコールジェルを置いているところがあるのはありがたかった。アメリカは、たいがいどこでもトイレに石鹸がある。あと、日本では手を拭く紙タオルやエアータオルがないことが多いので、ハンカチがいる。アメリカだと、ハンカチと無縁で生活できてしまう。

日本はやっぱり太っている人が少ないと感じた。メタボというか、overweight の人はそこそこいても、obese(肥満、BMIでいうと30以上)の人はやっぱり少ないと思う。アメリカに戻ると、国民の3分の2が obese またはoverweight ということを痛感する。

日本は細かい注意書きとか、呼びかけのアナウンスが町のいたるところにある(聞こえてくる)。細かい配慮に感動するときと、まぁそこまで言っていただかなくても、、と思うときとがあった。

細かい配慮という点では、飛行機の客室乗務員も、お店の店員も、日本の人は、基本的に丁寧できめ細かい対応をしてくれて感動。飛行機の飲み物サービスのときに寝ていたら、後でわざわざ「先ほどお休みになっておられましたね。お飲み物をお持ちしましょうか。」と声を掛けてくれたり。店で何か探していた商品が切れていたりすると、「申し訳ございません。」とかね。うわー謝ってくれた、なんて思う。アメリカは日本ほど簡単に謝らない土地だから。

日本の八百屋はすばらしい。種類が多くて、かつ新鮮で、わくわくした。明日もう帰るという日に買い物に行ったときは、出発まであと3食しか食べられないのに、食べたいものがありすぎて困った。ペンシルバニアのスーパーに戻ってきて、死んだ野菜を目にして、やはりがっくりくる。サラダ用の野菜というのは結構あるのだが、火を通して食べる葉っぱものがほとんどない。あってもぐったりしていて、端が黄色くなってきていたりして。昨日は冷凍野菜を幾種類か買い込んだ。

日本はやっぱり土地が限られていると痛感。ぎっしりと建てられた家、お店、、、。片やこちらはピッツバーグのダウンタウンから10~15分も車を走らせれば、原っぱや林や牧場の世界。

日本ーーきれいで新しい車ばっかり。機能的な車が多い。アメリカーー古い車もまだまだ現役。マッチョなトラックやSUVが多いねー 燃費悪いのにな。

2009年11月15日日曜日

アメリカのわが家に戻る

ドア to ドアで 25時間30分。アメリカのアパートに戻りました。なんだかまだ体が揺れている感じ。体だけじゃなくて、気持ちに至ってはジェットコースター並みの一日でしたが。。。

帰国中、落ち着いて座れる時間がなかなかとれなくて、ブログ更新がほとんどできませんでした。頂いたコメントにも応えられず、ごめんなさいー。

えー、気持ちのリハビリをしつつ、日本での出来事をぼちぼちご報告していくつもりです。お礼状(メール)も書かなくちゃ。

明日は月曜日なので、仕事は11時から。まずは寝ます。おやすみなさい~

2009年11月6日金曜日

高松のわが家

昨夕、東京から高松に移動して、高松の家に帰ってきました。水戸の両親に発送してもらったスーツケースも無事に今朝届きました。しばし「旅行」じゃなくて、「帰宅」の時間です。

NPへの関心の高さ in 日本

4日、実家の水戸を後にし、東京へ。

日本でのNP/PA制度の導入やチーム医療に非常に高い関心を持っている方々とお目にかかる機会に恵まれました。はじめは6人の方と聞いていたのに、実際行ってみるとなんと20人近くもの方が集まってくださっていました。NP、とくにWHNP について紹介させてもらいました。

患者さんのこと、日本の医療のこれからについて真剣に、かつ柔軟に考えておられる方々との出会いは非常に刺激的でした。

もっと詳しく書きたいけれど、取り急ぎ~

2009年11月2日月曜日

ひさびさの日本

ほぼ11か月ぶりに日本に帰国しました。飛行機は遅れるどころか定刻よりも早く着き、乗り継ぎもトラブルなし。スーツケースも無事に届いて、気持ち悪いくらいスムーズな移動でした。この分だと帰りが心配。。。

関空発着のいい便がとれず、今回は成田発着にしたため、旅の振り出しは実家のある水戸です。えー、今日のところは、まず髪を切りにいって、それから祖父母宅に行って、運動して、銀杏を拾いに行って、で終わりました。

成田に着いた昨日の夜は25℃もあったのに、今日は打って変わって14℃どまり。明日はもっと冷え込むみたい。インフルエンザにかかっている暇はないので、体調には気をつけないと。