1月2日付けの本ブログでHPVワクチンに関する日米政府の取り組みの違いについて書いたところ、すでに70件以上の閲覧があった。これは通常の記事より大分多い。どこかでリンクされているのかもしれない。気を引き締めて書いて行こう。
ちなみに、冬休み中に書いた雪だるまやらツララやらの話は、自分の家族には受けた。ははは。
昨日発行された今週の週刊医学界新聞(医学書院)では、日本の予防接種の現状や課題について取り上げられていて、とても興味深く、おススメだ。
日本の予防接種の歴史についてコンパクトにわかりやすくまとめてある。また予防接種で予防可能な病気をワクチンで予防するための対策について、専門家4人が議論した座談会のようすも載っている。
座談会で議論されている対策は、政策とか法律といった大きな話で終わらず、小児科医・助産師・保健師、また大人を見ている一般医など、それぞれの専門家がそれぞれの場で予防接種の勧奨に関わることの重要性に触れていてとても共感する。
自分の職場の例で考えてみると、患者さんを診察室に誘導する看護師が、あらかじめ患者さんにインフルエンザワクチンやHPVワクチンの接種歴について尋ねており、もし受けていなければその時点で患者さんに接種を勧めてくれている。ゆえに、患者さんは来院時に少なくとも2回ワクチン接種を勧められる形となる。1回目はノーサンキューと言った患者さんでも、2回同じ日に別の専門家から勧められると考え直す例が少なくない。
また、単に「ワクチンを受けたいですか。」と聞くのではなく、「あなたに○○ワクチンをお勧めします(I recommend 〜。)なぜなら¨¨。」という一言を言うかどうかでも変わる。ワクチン目的の受診でなくても、機会をとらえてワクチンを話題にすると、患者さんから「ほなついでに受けときます。」という一言を引き出しやすい。
ただ、こういう勧奨はとっても地味な作業であるし、診察時間には限りがあるから、たんなる個人的心がけではなかなか続かない。そういう意味で、学会や政府系のガイドラインや方針は、私のような医療者がもう一言、もう一回患者さんに勧める上での「ガッツ」を維持する上でやはり大事だなと思う。
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