足に検知器(というのかな?)をつけた患者さんも時々いるし、「先日刑務所にしばらく行ってたんですけど、うんぬんかんぬんー」と会話がスタートすることもある。
この口調というのが、「先日京都に行って来たんですけど・・」と言うのと同じくらい、とてもなめらかである。
それは置いておいて、
刑務所から出て来た患者さんから「刑務所で高血圧の薬を飲み始めたんですけど、これがもう少しで なくなるんです。新たに処方してもらえないでしょうか。」というような依頼をよく受ける。刑務所で治療をせっかく始めていても、出所後健康保険がないと、高血圧や糖尿病などの慢性疾患の薬が続けていきにくいのだ。
わがオフィスは婦人科/リプロダクティブヘルスを主軸としたところなので、こういった慢性疾患の管理は担当しない方針になっている。なので、一般の診療所より低額で診てくれる federally qualified health center へ紹介したり、寄付金ベースの無料クリニックに紹介したりする。
紹介した医療機関に患者さんが実際出向いて、治療を続けられることを願うばかりだが、人によっては、刑務所に入っているときだけがまっとうな医療を受けられる、ということもあろう。(半ば強制的に。)
刑務所はいろいろと自由が制限されるところだが、医療に関していうと、「刑務所の方がただでいろいろ見てもらえてよかったわ。」なんてことがありえるのが、アメリカの医療制度の悲しいところである。
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