2009年7月30日木曜日

水道代は払えんけど、タバコ代は払える患者さん

水道利用者が支払いを滞納したら、ふつうは水道を止められて使えなくなってしまう。ところが、医師やNPなどの医療者が、「この患者さんは***病で seriously ill (=重症)であり、水道が止められると病状悪化のおそれがある」という旨の証明を所定の用紙に記入すると、患者さんには30日の支払い猶予期間が与えられる。この間、患者さんは水道を利用することができる。

妊娠中期、とくにこれといって合併症もなく順調に経過している患者さんから、上記の用紙への記入をもとめられた。うーーーーむ。さっきタバコ吸ってるてゆうてたんちゃうん? タバコ買うお金があるんやったら、水道代になんで使わへんのーー、と思った。思うだけにとどまらず、彼女にそのまま言っちゃった。

seriously ill と表現するにはぜんぜん似合わない患者さんであるが、上のお子さんたちや家族みんなにとって水がないのはやっぱり困るだろうと思い、用紙にはサインした。30日の猶予期間は与えられても、支払いが免除されるわけじゃあない。さっさと払ってくれるといいけど。こういう証明書の発行は、気分のいいものではない。

1 件のコメント:

  1. 言ったことが、その人の心に響いていればいいんだけどねぇ。

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