2009年7月23日木曜日

10代の女の子と母親

中学生・高校生の女の子と、そのお母さんとの関係はいろいろだ。

お母さんには内緒でこっそり受診する子がいると思えば、お母さんと友達のように仲がよく、お互いに居心地よさそうな親子もいる。お母さんではなくて、なかのよいおばさんと来院する子もいる。

まず最初診察室に入ったら、自己紹介をして、患者さんには同席しているお母さんやおばさんを紹介してもらう。で一旦お母さんetc には退室してもらう。そして守秘義務のことなど患者さん本人に話をして、主訴を簡単に聞いた後、お母さんらに同席してもらいたいと患者さんが希望する場合はふたたび同席してもらうようにしている。

先日難しかったのは、お母さんに半分無理やり連れてこられた女の子。彼女の場合、お母さんは診察室には入ってこなかったので、私はお会いしていない。本人はセックスをする予定は当面ない!と断言。月経は毎月周期的に来るし、月経痛もないし、月経で困っていることはないという。ならば、ピルをはじめとする避妊薬は使わなくていいと思うけど?と提案すると、本人はとても安心した様子で笑顔だった。しかし診察が終わって5分とたたないうちに、わんわん泣いて「やっぱりピルください! ママがピルの処方箋をもらってこなくちゃだめだって。」と訴える。母親は、ボーイフレンドがいる=セックスをまもなくするに決まっている という考えなのだという。で、また話が振り出しに戻った。

彼女のお母さんとしては、娘の安全や健康を考えた上で娘にピルを!!と願ったのだろうが、それを娘さんの選択肢として提示するのでなくて、強制してしまったのが困ったところであった。お母さんと直接話をしたほうが早いと思ったが、患者さんはそれを望まなかったのでできなかった。結局、お母さんをだまらすために、彼女はピルを飲み始めることを選んだ。うーーーん。

2 件のコメント:

  1. 難しいねぇ。自分がそういう人間だから、そうなるに違いないと思うのだろうか。

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  2. そうだねぇ、じぶんの経験を元にアドバイスをしているつもりなのかもしれないね。でも一人ひとり思春期はそれぞれ違うし、違う体だし、母親であっても娘に何がベストかは決められないと思う。

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