患者さんに自宅安静が必要なとき、患者さんの勤務先にその旨を伝えるために Work excuse と呼ばれる紙を書く。いってみれば、簡単な診断書。しかし現実には、自分が患者さんに自宅安静を提案することよりも、患者さんからの強いリクエストが先に来ることのほうが多い。
痛みなどの不快感に対する許容度は個人差が大きい。体は代われないから、患者さんが言う話からでしか自覚症状を想像するほかない。私がティーナに「Aさんが仕事を少なくとも1週間は休みたいっておっしゃってるんですけど、どう思います?」と相談すると、「小芋が適当と思うときはいつでもどれだけでも work excuse を書いたらええけど、例えば妊娠したゆうだけで大騒ぎで、何かと理由をつけては仕事休んだろっていう人もおる。その辺はちゃんと医学的な必要性をよう考えんといかんよ。」と返ってきた。妊娠などの体の変化によって、感覚が敏感になったり、不安になったりするのはどこでもある話だとおもうが、ティーナの発言の背景には、福祉援助に依存的なこの地域の特徴にたいするイライラ感もあるように思う。
患者さんの話、不安な気持ちにはしっかり寄り添いつつも、安静の必要性などの判断には、よく吟味がいるってことだ。work excuse は本来患者さんを守るひとつの手段であって、「おさぼり」のための葵のご紋になっちゃぁ困りまする。
なかなか見抜くのは難しいだろうね。
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