日本で、月経前症候群 (PMS) の緩和を効能としたプレフェミンという薬が、先月ゼリア新薬という製薬会社から発売されたそうだ。これは、購入時に薬剤師から情報提供を受けることが必要されている(要指導薬品)が、処方箋は不要。
主な成分はチェストベリー (chasteberry) というハーブ。希望小売価格は30錠で1800円とのこと。
http://www.zeria.co.jp/image/upimg/mv14101416311.pdf
月経3周期に続けて使用したことで、9割の女性のPMS症状が改善した、という触れ込みであるが、症例数が少なく、またたった3周期だけの治験のようなので、リサーチの質としては頼りなく思う。長期使用した場合の効果、安全性はどうなのかな?
比較&参考までに、NIH傘下にある、補完・代替治療法センターのウェブサイトを見てみると、チェストベリーに関するエビデンスは限られているとのこと。(書き方がとても冷めているかんじ。)
http://nccam.nih.gov/health/chasteberry
一方、欧州医薬品庁モノグラフではwell-established use の 医薬品だとされている、とプレフェミンのウェブサイトhttp://prefemin.jp に書いてあったので、そのモノグラフたる資料を探してみたら、あった。Vitex agnus-castus というのが、chasteberry のラテン名。
http://www.ema.europa.eu/docs/en_GB/document_library/Herbal_-_Community_herbal_monograph/2011/08/WC500110099.pdf
ただしここには根拠となる文献の引用やリンクは載っていない。
見比べるとおもしろい。
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