電話による通訳サービスを診察室の中でも使えるように、何度も訴えてきた。診察室にはモジュールジャックがなく、あらたに電話を取り付けるのは困難だと難色を示されてきた。
「よりによってこの2011年にも及んで、ピッツバーグという都市の、それもダウンタウンに位置していながら、診察中に通訳サービスが使えなくて付き添いの家族や友達に通訳を頼むなんて、倫理的にも許されません! 第一、受付の壁に「通訳の必要な方はお知らせください」旨のポスターを掲げておきながら、実はそのサービスが使えていないなんて、ウソツキも同然です!」
患者さん全体の人数からしたら外国人の患者さんは確かに少ないが、場所柄コンスタントに留学生や移民の患者さんとお会いするのだ。
私のボスは、彼女のボスに再三掛け合ってきてくれたが埒あかず、かといって私も引かず、「コードレス電話は? プリペイド携帯は? いっそのこと長い電話線は?」と掛け合い、ついにボスが極めて長い電話線を買ってきてくれた。これをモジュールジャックのある部屋からにょきにょきと伸ばーーーーーし、通訳の必要な患者さんのいるときだけ診察室に電話を持ち込むことが出来るようになった。廊下でだれかが足を引っ掛けてコケてしまう危険ははらむものの、
これに貢献してくれたのは、南アジアの某国出身の3人の患者さんである。3人が同時に同じ日に予約をとって下さった。これがボスの背中を大きく押してくれた。
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