2009年4月7日火曜日

あめ玉(?)としてのピル

経口避妊薬、俗にいうピルですが、患者さんが始めて使うときは、まず3ヶ月(月経周期×3)試してもらってます。飲み始めは、妊娠したときと似たような症状ーー軽い副作用ーー(軽い吐き気、乳房の張り・痛み)や不正出血がよく起こりますが、2ヶ月、3ヶ月と使い続けると、落ち着くべき副作用はもう落ち着いてきます。なのでその時期まではまず試さないと、患者さんが気に入るかどうかはなかなか分からないからです。3パック目がなくならないうちにクリニックに再度来てもらいます。血圧を確認し、患者さん自身がピルを気に入っていて、特に問題がないようであれば、ピルを追加処方します。1年以上ピルを使っている患者さんの場合は、1年に1回の健診の際に6パック、半年後の再診時に7パックを処方するのが、クリニックのプロトコルです。全13パックを使い切るころは、ちょうどまた年1回の健診の時期がきます。(1パックは28日分なので、13パックでちょうど1年分。) 「健診なんて別にどーでもいーけど、ピルを続けたいから仕方なく健診に来たよ。」というタイプの患者さんも少なからずいます。健診の予約をとるのが遅れて、受診日よりも先にピルがなくなってしまう、と患者さんから電話が入った場合には、1パックだけピルを追加処方します。(たいていは薬局に直接電話。)こういうときのピルは、完全に「あめ玉」って感じだな、と思います。ちなみに、ピルだけではなく、Nuvaring (膣に挿入するリング)とか、Depo Provera(注射タイプの避妊薬)を使用中の場合も、同様に1年に一度の健診を受けてもらうのが、クリニックのポリシーです。1年以上健診をすることなしに、避妊薬だけちょーだい、というのはダメなんです。(ほかの医療機関で健診を受けている場合には、そのコピーをもらって健診済みということにできます。)

避妊薬を新規に使い始めるときは、必ずしも全身の健診は不要です。ピルの処方でも、問診と血圧測定だけで本当は十分です。けれど子宮頸がんの検査、体重測定、乳房の触診をはじめとして、やっぱり1年に一度の健診は女性にとってすごく大事なので、「あめ玉」を使ってでも、来てもらうだけの価値があります。日本では、職場や学校での健康診断(男性とおんなじ項目)、また20歳以上になったら子宮がん検診としての婦人科受診はあっても、まだまだ女性としての「普段」のまるごとの健診の場、というのはまだ一般的でないのではないでしょうか。避妊薬を使うにしろ使わないにしろ、妊娠してないときの全身の健診が、もっと日本でも当たり前になるといいと思います。そのために、健診に健康保険が使えるようになってほしい。ちなみに、健診は健康状態をチェックするだけではなくて、病歴・健康歴を確認し、話を聞きながらもその間に健康教育を織りまぜて、診察を機会に患者さんがより元気に生活できるように応援する、ものすごく活動的な時間です。

水仙が開き、桜も開いてきたと思ったら、またも雪です。しかも激しく。1日中降ってました。でも気温があまり下がらないから、降ったほどには積もらず、せいぜい1-2cmですが。

1 件のコメント:

  1. NPの役割の勉強になりました。

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