6月30日、米国最高裁判所は、ある私企業の経営者が、自らのキリスト教の信仰の自由を理由に、従業員に提供する健康保険から避妊薬・避妊器具などを保険の適用から外すことを認める判決を下した。
小芋は、これを非常に残念に思っている。
妊娠すること自体が命取りとなりかねない持病を抱えた女性にとっては、避妊薬・避妊器具は命綱でさえある。また避妊薬は、避妊のためだけに使われているのではない。子宮内膜症、月経過多、貧血、月経痛をはじめとするいろいろな症状の対策としての役割も大きい。また、ピルなど、卵巣がん予防効果を大きく発揮するものもある。
従業員達は必ずしも経営者と同じ考えとは限らないし、たとえ同じ信仰を持っていたとしても、自分の健康状態や子どもを何人欲しいかという希望によっては、むしろ避妊薬・避妊器具を使いたい人だっていると思う。
保険の対象外でも、もちろん自己負担すれば、避妊薬・避妊器具は使えるはずだと思うが、そうなると、使い勝手や避妊効果の大きさよりも、目先の費用で一番安い物を選ばれやすくなったりするだろう。
一人一人の女性が、個人的な意思決定をすればよいし、するべきだ、と小芋は信じる。経営者の個人的信仰によって、現に今生きている女性の健康を守る手段へのアクセスが大きく後退するのが、やりきれない。
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