2012年11月11日日曜日

Meaningful Use で得をするのはだれ?

全くの私見だが、私の個人的体験と観察からいうに、Meaningful Use は患者さんのためというより、よっぽど金のためになっている。

患者さんの待ち時間は長くなり、スタッフの仕事量とストレスは増し、労働時間は延長。

誰が得しているのかというと、電子カルテを導入した組織の経営側(政府からご褒美のお金をもらえる)と、電子カルテのシステムを売っている会社たちだ。

NP友達から電子カルテを使って3−4ヶ月ないしは半年で慣れたよ、という声をしばしば聞くが、私が使っているシステムに関して言うと、どんなにやってもやはり1カルテ15分前後かかる。(全身全霊の集中力でも。)ほとんど文章を打たず、クリックすべき項目をカチカチやっているだけでもそんなかんじ。

依然、予約が15分に1人ずつ入っているので、首が絞まる。ドタキャンと無断欠席をする患者さんを見越したオーバーブッキングとはいえ、一方でMeaningful Use の基準を目指せと言い、もう一方で患者数を落とすな、というのは無理である。

ある知人NP は、「電子カルテになってから、私は患者さんにとても意地悪になっちゃった。」と言った。気持ちはとてもわかる。

とある別のオフィスのメディカルアシスタントは私に言った。「小芋、あんたもっと意地悪にならなきゃ。」 ん? それは本末転倒では? 

そもそも医療の質を上げるための電子カルテでなかったか? 患者さんに適切な質問を投げかけず、患者さんの話を聞かず、ただ Meaningful Use のチェックリストの項目を満たすカルテ作成を目的に働くの? それって、誤診につながりますけど?

サバイバルという点で言うなら、意地悪モードで割り切って働ける人はいいが、自分にはできない。でもその分シワ寄せを自分に与えてしまうので、それもまたよくない。

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