ピッツバーグという土地柄、去年勤めていたオフィス(ピッツバーグから車で1時間ちょっと)よりもいろいろな国の患者さんと出会う機会が多い。
アジア、ヨーロッパ、中南米、アフリカなど世界各地出身の患者さんと会話することはとても刺激的で私は大好きだ。お互いに言葉がままならないと、やっぱりコミュニケーションは大変だ。でもお互いの持てるものを総動員してがんばるから、そのぶんやりがいがおおきい。
アメリカ人のスタッフは外国出身の患者さんが話す英語のことをブロークン・イングリッシュだと言う。ブロークン・イングリッシュと聞いたら、片言のたどたどしい話しぶりを想像しがち。しかし実際に患者さんを目の前にしてみると、英語を話すのも聞くのも何の問題もないことのほうが多い。ただ発音は母国語の影響がでるから、聞き手としてはよーく集中して聞いて、自分の頭の中で聞こえてこない音を補ったり、余計な音を削除したりする作業が少しいる。
アメリカ人にとってブロークン・イングリッシュというのは、発音が米国風でないというくらいの意味、あるいは米国風の発音でないと聞き取りにくくて思わず張っちゃいたくなるレッテルなのかなと思う。その意味で言ったら、私の話す英語なんてブロークン・イングリッシュの最たるものだ。
えらそーに聞こえてしまうかもしれないが、アメリカで生まれ育ち英語を母国語とする人であっても、必ずしも英語が使いこなせているとは限らない。言葉の使い方が不正確だったり、自分の症状を 5W1H(what, when, where などなど)にそって説明できず、ただただ "You know? You know?" と繰り返したりする人もいる。(何回 "you know?" と言われても、ちゃんと話してくれなきゃ分からんぞ~~~)
というわけで、ネイティブスピーカーとの会話のほうがよっぽど大変ということはよくあるので、発音にちょっと特徴があるくらいで外国出身の患者さんの英語がブロークンとか言われちゃうのはなんか腑に落ちない。
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