9月24日、FDA(食品医薬局)が葉酸入りの経口避妊薬Beyaz を承認したとのニュースを読んだ。避妊薬としては従来のYazと内容的一緒。これに葉酸の代謝産物である levomefolate calciumを足してあるところが新しい。
葉酸の摂取は二分脊椎をはじめとする神経管閉鎖障害の発生を予防する。だから妊娠しうる年齢にあるすべての女性は1日400マイクログラム(0.4mg)の葉酸を摂取するよう勧められている。食事だけでは不足していることが多くて、葉酸単独のサプリメントもしくは総合ビタミン剤から必要量を確保する必要がある。でも実際のところ私の出会う患者さんでそれを実践できている人は少ない。
なんてったって、アメリカの妊娠の半数は予定外の妊娠である。神経管閉鎖障害の予防という意味でいうと、本人が妊娠に気づいてから葉酸摂取を始めたんでは時すでに遅し、ということが十分考えられる。(妊娠初期が特に大事な期間) ピルを飲んでいても飲み忘れなどで予期せぬ妊娠が起きることはあるので、ピルに葉酸を足してしまおう、という発想は手っ取り早い。(むしろ今までなかったのが不思議なくらいかも。)
ま、現実問題としてはブランドのピルは高い。そういうわけでBeyaz が出たからといってそれで恩恵を受ける患者さんは限られてしまうが、選択肢が増えたことは歓迎。
FDAの出している記事はこちら
http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm227237.htm
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