手順としては、
- 子宮頚部をぬぐってとった検体中に、数あるHPVの型のなかでも、がんを引き起こしかねないハイリスク型14種類の有無について調べます。
- もし存在していたら、14種類の中でもひときわタチの悪い16型、18型の存在を調べます。
- 2つの型どちらかもしくは両方が存在していたら、精密検査としてコルポスコピー(子宮頚部を拡大して見るための特別な顕微鏡)を行い、肉眼的また必要に応じてバイオプシー(組織のサンプリング)をして突っ込んで調べます。
もともと子宮頸がん検査は、細胞診といって細胞自体の大きさや核の大きさを調べる方法が主流でした。
その後HPV検査が普及してきて、具体的には、
- 30歳以上の人に細胞診と抱き合わせで同時に行ったり(Co-testingまたはnon-reflex testingという)
- 細胞診でAtypical Squamous Cells of Undertermined Significance (はっきりと正常と言えないが、かといって異常とも断定できない)所見のときに追加情報としてHPV検査を行ったり(Reflex test)
- すでに細胞診が異常と分かっている際に、コトの深刻さを調べる手段としてHPVのなかでも、特にタチの悪い16型、18型の存在を調べる
といった方法でHPV検査が実際の医療現場でも活躍するようになりました。
今回新しいのは、細胞診なしで、HPV検査だけをスクリーニング検査に採用している点。それから、年齢の対象が25歳以上と、従来はHPVスクリーニング検査の対象外だった25-29歳の人も対象になっているところです。(21−24歳は引き続き対象外。)
個人的に気になるのは、検査そのもののコスト。それから、コルポスコピーが必要となる人が果たして従来より増えるのか、減るのか。
ASCCP/ACS らのガイドラインが今後どのように変わって行くか、注目したいと思います。やがて、細胞診よりも、HPV検査が子宮頸がん検査の主流となっていくのかもしれません。
今回の認可に関してFDAが書いている記事はこちら。
http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm394773.htm
http://www.fda.gov/medicaldevices/productsandmedicalprocedures/deviceapprovalsandclearances/recently-approveddevices/ucm395694.htm
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