私がヨガマットをくるくると巻いて片付けていると、Aさんがやって来て言った。
「あんたに見てもらお思ったら、こんどはどこに行ったらええんや?」
私:「ええと、Aさんが〇〇大学の学生さんになってくださったら、診察できるんですが。。(今私が働いているクリニックは〇〇大学の学生専用。)もう△△では働いていないんですよ。」
Aさん:「いまさら大学行くのは止めとくは。はっはっは。残念やなぁ。あんたの診察よかったのになー。」
そのように言って頂けたことを、大変ありがたく思う。そして、身が引き締まる。
婦人科の診察を受けるのは、たとえ若い人であっても決して快いことではない。婦人科の診察大好き!なんて人には今だかつてお目にかかったことはないし、今後もないだろう。
閉経後、膣萎縮がすすんでますますデリケートになった女性にとっては、婦人科の診察はなおさら苦痛なものになりかねない。だから、そういう年代のAさんに「あんたの診察よかった」とリクエストされるというのは、非常に大きいことなのだ。
ちなみに昨年Aさんの診察はサテライト診療所で行ったのだが、ディスポーザブルのプラスチック製の膣鏡を使うかわりに、特別に小児用の小さな膣鏡を用意しておいて使った。
ちなみに、Aさんの子宮頸がん検査の経過は過去ずっと良好で、しかも年齢も65歳を超えているので、子宮頸がん検査自体は今後はもう不要。もし今年も私がAさんの診察を担当していたら、尿漏れなどの失禁がないか、膣萎縮が生活に影響を及ぼしていないか(乾燥、痒み、セックスの痛みなど)などの話により時間をかけるところだ。あと、マンモグラムのオーダー。
Aさんが新しい医療者と出会えることを願う。もしくは、Aさんの家庭医が上記のことまで配慮してくれるようだったら(担当者によるかなぁ?)、家庭医に丸ごと担当してもらうというのも一案ではある。
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