2010年8月3日火曜日

妊娠OKの状態でいることの価値

アフリカ某国出身の患者さん。子宮内膜症で腹腔鏡下の手術をされた経験あり。デポ・プロベラや経口避妊薬を使っていた経験もあるとのことだが、ここ数年はホルモン系の避妊薬は使っていなかったようす。

彼女がさかんに強調していたのは、「自分の文化では、体が妊娠できる状態であることがすごく大事なんです。」ということ。つまり、子宮内膜症の治療の一環として「避妊薬」を使うことはどうも心地が悪いと言うのだ。

今すぐ妊娠を希望しているというなら避妊薬を使うのは得策ではないけれど、そうでないならホルモン系の避妊薬を使うことは子宮内膜症の症状の抑制に大きな助けとなる。そうやって子宮内膜症を悪化させないことが、ひいては妊孕力(にんようりょく:妊娠できる可能性)を維持することにもつながる。

こういうトータルでのメリットを踏まえて、子宮内膜症の「治療薬」としてピル etc を使ってみようという気になってもらえればいいのだが、やはり「避妊薬」のイメージが強すぎるようで、なかなかもどかしい。。。

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