2011年7月23日土曜日

患者さん向け資料を作るときのヒント

知り合いの家庭医が、患者さん向け資料作成時のガイドラインを紹介してくれた。CDC が発行したもので、タイトルからして、 "Simply Put"という。サブタイトルは "A guide for creating easy-to-understand materials"

米国にすむ成人の3分の1は、健康に関する情報を読み、それに基づいて行動する上でなんらかの支障があるのだという。移民、留学生、短期滞在者などの形で外国から常に人が入ってきているから、というのもあるだろうが、たとえ米国内で生まれ育った英語を母国語とする人であっても、必ずしも英語がすらすら読めるというわけではないことは、診察のなかで私も感じている。

このガイドラインで触れられている具体的な内容としては、
・言葉の選び方。例えば hypertension (高血圧)というかわりに、high blood pressure というべし。
・写真やイラストの選び方
・文字の大きさや字体の選び方
・文章の長さ、一行の幅の長さ
・余白はどのくらいとるべきか
・表紙をいかに魅力的にするべきか
・文化への配慮
・翻訳資料を作る場合の注意点   など細かく書いてある。

このガイドラインそのものが、上記の留意点を踏まえて書かれているので、視覚的にもとても理解しやすい。全部で40ページ以上あるが、見出しや太字のところを追っていくだけで要点はざっとつかめる。29ページにあるチェックリストは、パンフレットなどの配布資料を作るときだけでなく、スライド資料なんかにも役立ちそう。

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