今日お会いしたAさんという患者さんは、ある疾患で昨年から今年にかけて、たびたびクリニックを訪れていた。私がAさんに会うのは2回目だったが、前回から今回までの間に、見事に何人もの別の担当者が診ていた。
症状がひどくなるたびに、駆け込み的に受診していた感じである。急性期は誰でもいいから、予約なしの飛び込み枠、もしくは、最初に予約が取れる担当者に診てもらいたい、という患者さんのニーズがあると思う。でも、同じ担当者が継続して診るからこそ、症状の改善・悪化をより敏感に評価できるし、教育的な関わり方もできるというもの。
喉元過ぎれば熱さ忘れる、的なポイントケアではなく、ここは腰を落ち着けて、患者さんと関係を築き、急性期の症状を抑えるだけでなく、願わくば再発に至らないような関わりをする必要性を強く感じた。
世の中に、予約なしで行けるurgent care タイプの医療機関が増えた影響もあってか、わがクリニックでも、予約は取らずに、ひたすらウォークインの枠ばかり利用する患者さんもいる。単発の急性期疾患(例えばいわゆる風邪、インフルエンザ、簡単なケガなど)はurgent care 的関わりでもまっとうだけど、一見そういう単純そうな見かけでも、実はベースの疾患があったり、何度も再発を繰り返していたりする患者さんはもれなく発掘しないといけない。(主訴はカンジダ膣炎でも、背景には糖尿病があったり。)
A さんに言った。「『小芋』と指定して、次回いついつにまた来てください。良くなっていることを確認して、今度はいかに再発を防ぐかという策を一緒に練りましょう。」
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