米国食品医薬品局(FDA)は4月30日、緊急避妊薬 Plan B One-Step (levonorgestrel 1.5mg)を15歳以上の人に処方箋なしで販売することを許可する決定をした。これは、製薬会社Teva 社がFDAに出していた申請を認めたもので、4月4日に連邦裁判所が出した命令とは無関係の決断だという。連邦裁判所の命令とは、緊急避妊薬 Plan Bの年齢制限を30日以内に撤廃せよということ。
きのう5月1日、今度は司法省が連邦裁判所の年齢制限撤廃に関する命令に申し立て(?)をしたという。緊急避妊薬を巡る攻防はまだまだ続きそう。
緊急避妊薬 Plan B, Plan B One-Step、およびこれらのジェネリックは、現在のところ17歳以上でないと処方箋なしでは購入できない。今回のFDAの決定は17歳から15歳に年齢制限を変えたので、新たに15、16歳の男女が処方箋なしで購入できるようになる。14歳以下の人は、処方箋がないと購入不可。
今回もう一つ大きく変わったことがある。従来Plan B 類は薬剤師のいるカウンターの後ろに置くことが義務づけられていたため、24時間営業の大手スーパー内に設置された薬局であっても、早朝や深夜など薬剤師が駐在していない時間帯には購入できないという問題があった。これが今回新たに、一般の棚に置いてよいことになった。(レジの人がお客の身分証明書で年齢を確認する。)この決定はとてもよかったと思う。
コンドームが破れたとか、ピルを3錠以上飲み忘れたとか、一切避妊方法をとらなかった(レイプも含め)など避妊方法に失敗してからなるべく早く服用するほど効果がより高い薬であるため、いつでもアクセスできるような体制を作るのはとりわけ重要だ。
ただ、年齢を照明する運転免許証、出生証明書、パスポートなどがないと買えないというのは、依然厄介だ。15−16歳では運転免許証を持っていない人も多い。大人であっても不法移民などで身分証明書がない人もいる。そういう人にとってこそ緊急避妊薬がもつ「最後の砦」的要素はなおさら大きかったりするのだが。
ひきつづき、私は緊急避妊薬の年齢制限撤廃を求めたい。
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