2010年7月15日木曜日

健診センターはアメリカにあるか

日本で人間ドックや禁煙支援を行っている 某健診センターに勤める知人から、「米国には同じような施設はないのでしょうか? 定期的な健診や予防医学的な視点でのチェックはどのようになっているのでしょうか?」 と聞かれました。

primary care を担っているhealthcare provider (医師とは限らず、ナースプラクティショナーやphysician assistant をふくむ)が定期的な健診や予防的介入の主な担い手です。言ってみれば、健診だけを行う施設があるわけではなくて、かかりつけの医療者(primary care provider、PCPと略す)のところで健診も突発的な病気の治療も慢性疾患の管理も行っているわけです。専門医の診察や入院治療が必要とPCPが判断した場合は、患者さんはしかるべき紹介先に出向くことになります。

日本の人間ドック実施機関に相当するものがアメリカで存在するかという質問に対しては、「もし仮にあったとしても一般的ではないと思います。」というのが私なりの回答です。

各種スクリーニング検査をどの時期にどのくらいの頻度で行うかについては、USPSTFという政府の機関のほか、各種専門機関(American Heart Association, National Osteoporosis Foundation, American College of Obstetricians and Gynecologists などなど) がそれぞれrecommendationやガイドライン を出しています。出所によって、当然ながら多少の違いがあります。

保険会社はUSPSTFなどのガイドラインを参考に、何をどこまでカバーするか決めています。保険会社にもよりますが、1年に1回のannual exam ないし well-woman exam は20-30ドル程度の co-pay (自己負担額)で受けられることが多いです。

USPSTFの情報に関しては、こちらから見られます。(専門化向け)
http://www.ahrq.gov/clinic/cps3dix.htm

一般向けに書かれたわかりやすい資料はこちらから。
http://www.womenshealth.gov/prevention/
一般女性向けの表。
http://www.womenshealth.gov/prevention/general/
リスクファクター別の表
http://www.womenshealth.gov/prevention/highrisk/
男性向けの表。
http://www.womenshealth.gov/prevention/men/

わたしは女性の定期健診を日常的に行っているので、その中で例えばマンモグラムのオーダーはよく出します。

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