2019年10月1日火曜日

州外の施設での人工妊娠中絶

(昨日のつづき)
すでにペンシルバニア州の法律で人工妊娠中絶が許された週数(23週6日)を超えてしまった患者さんのカウンセリングにあたっては、中絶ケアに造詣の深い医師に何度も相談した。

その医師が某州のクリニックをよく知っており、そこに患者さんを紹介することができた。

ちなみに、費用は目玉が飛び出る額であった。が、クリニックのスタッフが各種ファンドをコーディネートしてくれたため、患者さんの自己負担は、かなり軽くなった。

3日がかりのクリニックでのケアを済ませて、患者さんは無事に帰宅した。

トランプ政権のもと、Domestic gag rule が始まった昨今、Title Xの助成金を受けている施設では、今まで通りpregnancy options (産んで育てる、産んで養子に出す、中絶する)のカウンセリングをするのは差し支えないけれど、中絶を希望する患者さんに、どこでそのケアが受けられるのかを伝えることは禁じられている。施設のリストの中に、中絶を行う施設を混ぜるのはいいようだが、その中で、これがそうです、と言ってはいけない。

妊娠初期の人工妊娠中絶ですら、ケアが提供できる施設はごく限られているというのに(州によっては、州全体で1か所という場合も)、まして、他州まで赴かないといけない場合に、患者さんが自ら限られた時間のなかで施設を探す、というのは極めて難しい。インターネット検索にもともと慣れた人でなければ、探せないだろう。(というか、それがそもそも政府の狙いなわけで。)

今後もし、先の患者さんと同じような患者さんとお会いした場合、法に触れずして、どのように患者さんにまっとうなカウンセリングができるのか、そしてカルテにどう書いたらいいのか、考えているところ。

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